モルモットの繁殖|発情期・交尾・妊娠・出産は?

モルモットの繁殖、妊娠、出産、期間、交尾、発情期、初産、授乳離乳、運動、栄養などについて。

モルモットは小動物の中でも妊娠期間が長いことが特徴です。赤ちゃんは毛が生え揃い、歯も生えて目も開いた状態で生まれてくるので、お腹の中でよく育っているという訳です。

故に母モルモットの負担は大きく、出産適齢期や妊娠期間の栄養、運動などの注意点も多いのです。

 

モルモットの繁殖をさせる前に

注意したいのは、親モルモットに不正咬合などの疾患がないかどうかです。遺伝により子供達にも症状が出やすいため、健康な親モルモットから繁殖させましょう。

他の小動物同様に繁殖は比較的容易なので、計画的に繁殖させることと、里親探しも事前にしておきましょう。一度に産まれる赤ちゃんは1匹〜6匹ですが、栄養面や出産の危険度から最適なのは3匹といわれています。

 

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モルモットの初産は時期に注意

モルモットの雌は生後7ヶ月〜8ヶ月を過ぎると恥骨が癒着し始めるため、出産時に骨盤が開きにくくなってしまうという特徴があります。

こうなると難産になり、小さな体で帝王切開に耐えなければならないということなります。

 

生後10ヶ月を過ぎると完全に骨がくっついてしまうので、自力での出産が不可能です。

妊娠期間が2ヶ月〜2ヶ月半なので、逆算して生後4ヶ月〜6ヶ月には最初の繁殖をしなくてはなりません。雄も生後4ヶ月を過ぎたら繁殖可能です。

 

 

モルモットの発情

モルモットは季節性の発情はしません。一年中いつでも繁殖は可能ですが、発情には一定の周期があります。

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約15日の感覚で発情と小休止を繰り返しているということです。雌の発情は背中を弓なりに反らせるロードシス反応や、生殖器が大きく赤くなることで判断できます。

対して雄は、発情した雌の匂いを嗅ぐことで交尾が可能です。

夏や冬は気候が厳しく、赤ちゃんや母モルモットの体力が落ちて感染症になったり弱ったりするので、避けましょう。

 

 

モルモットのお見合いと交尾

相性は大事です。まずゲージ越しに匂いを嗅ぎあったり興味を示しているかをチェックして下さい。

攻撃したりひどく興奮している場合は、何度か再チャレンジしてみて、それでも改善されなければ他のパートナーを探しましょう。

 

相性が良さそうなら、次は広いスペースに2匹を一緒に入れてみます。ここでも喧嘩しているようなら少し別にしておき、再チャレンジしてみましょう。

繁殖可能なら、雄がマウントして雌がロードシス反応します。交尾が終わると、雌の生殖器に膣栓がみられます。

 

白い塊がついているのですが、これは雄の分泌液からできているもので、精子が流れ出ないようにするためのものです。自然に落ちるので触らないようにして下さい。

この膣栓が見られたら、交尾は完了です。雄と雌を別々のゲージに戻して、母モルモットを保護しましょう。

 

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モルモットの妊娠期間

一度の交尾では受精していないこともあります。妊娠したかどうかは、お腹を優しく触ってみると小さな塊があること、体重の増加で判断しましょう。

もし受精していなかった場合は、また雌が発情した時に生殖器が大きくなるので、再度交尾が可能です。受精していれば2ヶ月〜2ヶ月半の長い妊娠期間に入ります。

 

 

母モルモットの運動と栄養

妊娠期間は安静にが基本ですが、モルモットに関しては安静にしすぎると妊娠中毒の危険が高くなります。

いつもと同じように部屋の中で遊ばせたり、広いスペースで歩かせることで適度な運動となり、元気な赤ちゃんを産むことができます。

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しかし、くれぐれも落下やお腹への衝撃は気をつけて抱っこしましょう。栄養はカルシウムとビタミンを多く与えましょう。

いつも与えている餌は多めにして、新鮮な野菜を食べさせて下さい。牧草のアルファルファはカルシウム含有量が多いため、モルモットの尿路結石の予防には避けた方が良いとされています。

しかし妊娠期間にはあえてカルシウムの補給の為に与えましょう。赤ちゃんの骨を作る大切な栄養素となります。同時に水を沢山飲ませて尿路結石のリスクを下げてください。

 

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モルモットの出産

母モルモットは出産が近づくにつれ、ストレスに敏感になります。出産前には掃除は最小限にして、なるべく触れないようにそっと見守ります。

ゲージは大きな音や人通りの多いところを避けて、適温を保ちます。出産が始まると48時間以内に全ての赤ちゃんを産み、最後に胎盤を産んで終わりです。

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母モルモットは数分おきに1匹づつ赤ちゃんを出産して、舐めてやります。母モルモットは胎盤を食べてしまいますが、母乳の栄養になる仕組みなので飼い主さんはびっくりせずに見守ってください。

出産に伴う出血などでゲージ内が汚れてしまったらすぐに掃除せず、しばらく様子を見てから赤ちゃんに人間の匂いが付かないように気をつけて素早く掃除して下さい。

 

 

モルモットの授乳離乳

母モルモットは授乳により赤ちゃんに抗体を与えます。出産後48時間以内の母乳に含まれるので、しっかり飲ませてください。

生後2週間〜3週間で離乳して、餌を食べ始めます。ペレットが硬すぎるようならお湯でふやかして冷ましたものをあげるか、柔らかい野菜を食べさせましょう。

人間と同じで、離乳期に色々な野菜を食べさせておくと、好き嫌いが少なくなるようです。

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子供を母モルモットから離す時期

赤ちゃんモルモットは成長が早く、生後3週間で繁殖できるようになります。近親交配を防ぐためにも生後3週間経ったら母モルモットから離して里親に出すか、ゲージを分ける必要があります。

その際赤ちゃんが鳴いたり母モルモットに落ち着きがなくなったりしますが、じきに元どおりになるので飼い主さんも落ち着いて行動して下さい。

もし極端に成長が遅い子がいれば、母モルモットのゲージに数日残して授乳と離乳食を続けた方が良いでしょう。