ゾウの飼育方法|生態・寿命・餌の与え方は?

ゾウの飼育方法、生態・寿命・餌の与え方について。陸棲の哺乳類では最大級の大きさを誇る長い鼻と大きな耳が特徴的なゾウ。多くの動物園で飼育されているため見たことがある方は多く非常に有名な陸棲哺乳類として知られています。

国内ではあまり販売されることはありませんが、実は海外ではペット用にゾウが販売されている地域もあるため個人宅での飼育が不可能なことはないようです。そこでこの記事ではゾウをお迎えする前に知っておくべきことをご紹介したいと思います。

 

ゾウとは?

生態

5メートルを超える個体が多い巨大なゾウは一見天敵が存在しないように思われますがライオンなどの肉食獣に襲われることもあるため群れで行動していることの多い生き物です。

野生下では乾燥した地域に生息していることが多いため群れを成して水を求めて移動する毎日を送っています。

 

子どものゾウは天敵が多くワニやハイエナなどあらゆる肉食獣の餌食となる危険性が高いため雌のゾウと共に行動しています。

非常に知能が高く同種間で会話をすることもでき、人に調教された個体はあらゆる芸を披露して多くの人々から注目されてきました。

 

集団で行動する習性からか数十キロ離れた場所の音を足裏を通して耳に伝達する能力が確認されており、水場の在り処などを察することができるようです。

また足が速いことでも有名で40km/h程度のスピードで走ることもできます。

 

現在は森林伐採や人間との争いで生息数が減少しており、保護の対象となっています。

また大食漢のゾウは森林の植物を食い荒らし他の生態系にダメージを与えることもあり、環境破壊の原因の一つとされることもあります。

 

本種は長く太い象牙と呼ばれる牙を持っており、装飾品や工芸品の材料として取引されていることから密漁されることも多く問題となっています。

目安としては一体につき10~20万円程度の象牙が採集されます。

 

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寿命

ゾウの寿命は約70年と人間と同じくらい長生きをします。

また成体になるまでに20年程度掛かるといわれていることからも歳のとり方が非常に人間と似ています。

飼育下ではストレスが少なく十分な水と食事を与えられることから80年近くまで生存できる可能性はあるためお迎えしたら非常に長い付き合いになる覚悟が必要です。

 

 

ゾウの飼育方法

ゾウを飼育するためには広大な敷地と大量の飲水が必要なため、都会で飼育することは難しい一方で、田舎だと土地が安く山から湧き水を引くことができれば水道代を節約することができるためゾウ飼育が現実的なものとなるでしょう。

非常に頭が良いゾウは簡単な設備だと脱走されてしまう可能性が高いので高くて丈夫な壁や頑丈な鉄格子で囲う必要があります。

 

依頼する事業者にも左右されますが飼育環境を整えるためには数億円程度必要と考えて置いたほうが良いかもしれません。

また給餌量が多いため排泄量が尋常ではないので清掃に掛かる時間も長くなり日中働きに出るサラリーマンには飼育は厳しいものとなります。

 

ゾウ飼育はやはり動物園など人に見てもらう事業を行うなどそれ自体を本業としない限り難しいものとなるでしょう。

アジアゾウと比べてアフリカゾウは気性が荒く飼育者を吹き飛ばしてしまうこともあるためはじめて飼育する方はアジアゾウから始めたほうが良いでしょう。

 

ゾウの調教は犬猫の調教と比べるとかなり特殊でタイなどではそれを専門的に学ぶ人々が存在するほど難しいため専門家に依頼するか飼育者自身が学びに留学することをお勧めします。

ゾウを診察できる獣医は数少なく一般的な動物病院の獣医では対応することができないことが多いため定期的な健康診断や治療はお近くの動物園に相談すると良いのではないでしょうか。

 

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餌の与え方

ゾウは完全草食動物で果物や野菜、草などあらゆる植物性の食べ物を大量に摂取します。

多いときは一日に200kg近い餌を摂取することもあり、飲水も100L以上必要とするため管理費用は莫大なものとなるでしょう。

 

ゾウは地面に口を付けることができないので長い鼻を器用に使って食べ物を手で掴むようにして食べます。

餌代は安くても一頭あたり月20万円近く掛かる上に排泄物の量が尋常ではないため清掃に必要な時間や水道代などとにかく多くのお金が必要となります。

 

 

飼育上の注意点

ゾウの鳴き声は非常に大きく近所迷惑になる可能性があるので必ず近隣住民の許可を得るか防音対策を施す必要があるでしょう。

本種は飼育者の顔を覚えるため1人で飼育をしていて体調不良時に他の人に飼育を一時的に依頼すると警戒されてしまい、最悪攻撃を仕掛けてくる可能性が高いため日頃から複数人で飼育することをお勧めします。

 

ゾウの足裏は頑丈ですが怪我をしないようになるべくガラスの破片や鋭い石などは飼育環境から取り除くようにしてください。

雨風を受けても問題はありませんが、飼育環境の中に雨風をしのげる場所を用意しておくと安心です。

 

 

まとめ

いかがでしたか?やはりゾウ飼育は莫大な費用と手間が必要なためそれ自体を事業として成り立たせないことには難しいものとなります。

ただ移動手段として活用している国もあるほど人と密接な関係を築いてきた彼らとは上手くやっていけることは間違いないでしょう。