ペットとして飼える代表的なカメの種類をいくつか紹介します。
ペットとしてはメジャーだった、ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)が野生化して生態系を壊しているという話は有名です。
現在ではミドリガメの飼育は原則禁止され、今現在飼育中の人は届出が必要になっています。
しかし、世話がしやすいなどの理由からカメの人気は根強く残っており、ペットショップなどで扱う種類も多様化しています。
ペットとして飼うことができるカメの種類は意外にも多く水棲亀と陸棲傾向の水棲亀、陸棲亀に分けることができます。
共通している特徴は環境を整えないと体調を崩すことです。
水質が悪くなると皮膚病になってしまい、カビが繁殖することもあり、匂いもきつくなるので、こまめに掃除や水換えをする必要があります。
また、紫外線を浴びることで体内にビタミンD3を生成することができるので、必ず日光浴をさせましょう。
ビタミンD3はカルシウムの吸収に役立つ栄養素で甲羅を持つ亀にとっては必須です。日光浴が難しければ紫外線ライトで補うことができます。
どのカメも寿命が長く、中には一生付き合うつもりで飼わなければいけないものもあります。責任を持ってお世話しなくてはいけません。
ペットで飼えるカメの種類
クサガメ(ゼニガメ)
体長は15センチ〜25センチ、黒っぽい外見をしています。
オスはメラニズムと言って、見た目が真っ黒になります。泳ぎが上手で、水面に浮かんで休む姿も見られます。
また、水の汚れもある程度なら耐えられることから、育てやすいと言えます。
性格も人懐っこい個体が多く、子供の頃はゼニガメという名前で売られています。
寿命は15年〜30年ですが、100年生きたという記録もあります。
ニホンイシガメ
出典:シュリンプやイシガメの通販アクアマイティー
日本の固有のカメで色合いも渋い外見をしています。日本の環境に良く合っており、寒さ暑さに強いのが特徴です。
体長は15センチ〜22センチ、寿命は30年以上と言われており、水質に敏感できれいな水を好みます。日光浴が好きで、大人しく繊細な性格です。
ミシシッピニオイガメ
出典:アクアフォレスト
成長しても体長は10センチ程度と小さめのカメです。水棲であるものの、水深が浅い方が向いています。
肉食が強い雑食傾向があり貝、魚、鶏肉などを好みますが、栄養バランスが偏りやすいので注意が必要です。
成長すると寒さにも強くなり、外でも飼育できます。冬眠もできます。小さくとも寿命は約25年です。
キバラガメ(イエローベリータートル)
体長20〜30センチ、昼行性でほぼ肉食です。餌の反応も良く活動的で、上手に泳ぎ回ります。
ミドリガメの亜種で、野生化による生態系の崩壊が危惧されています。
丈夫で飼育がしやすく子供にもオススメで、目の横に黄色い模様があるのが特徴です。
寿命は25年〜40年です。
ホシガメ陸
出典:ランバージャック(LUMBERJACK) スタッフブログ
体長35センチ〜40センチ、高温多湿を好み、温度管理などの面から飼いやすいとは言えないカメですが、美しい甲羅の模様から人気は不動です。
黒色のドーム型の甲羅に放射状に黄褐色の模様が入りその模様は星のように見えることから、この名前がつきました。最初は一枚につき3本程度だった模様は最終的に8本にまで増えます。
草食の強い雑食性で、果物、野菜、動物の死骸を食べることもあります。
寿命は平均で40年、長くて50年と言われています。
キボシイシガメ
出典:スジコスジオ
体長10センチ〜13センチ、小型で甲羅には黒地に水玉模様のような黄褐色の斑点が美しいの人気のカメです。
国内繁殖で値段が下がってきたことも人気の理由ですが、多種のカメよりも水質に敏感で病気になりやすく、注意が必要です。
浅い水辺を好み、日光浴の時には陸に上がってきます。
雑食性で甲殻類や昆虫、藻などを食べます。寿命は約40年とされています。
ニシキマゲクビガメ
出典:名古屋湊水族館
体長約20センチで甲羅に赤い縁取りがあるのが特徴です。
ひっくり返すとお腹は鮮やかな赤色が入っていますが、成体になると色味は多少失われます。
頭は縦に引っ込めることはできず、横に曲げてしまいます。
半水棲で日光浴を好み、肉食が強い雑食です。寿命はわかっていません。
ニシヘルマンリクガメ
出典:リクガメリクガメ
体長約19センチとリクガメの中では小型の部類です。ウサギとカメの童話のモデルになったと言われるカメですが、日本の気候にほぼ順応できるので温度管理が楽です。
小型で飼いやすいリクガメなので、初心者にはオススメの種類といわれています。
食性は野草や野菜中心で、寒さに強く冬眠が可能です。寿命は30年〜50年です。
ケヅメリクガメ
出典:動物写真集.info【どうぶつ図鑑】
平均で体長45センチ以上になるリクガメで、成長する速度がとても早い種類です。
名前にもあるケヅメは甲羅の後ろ側についており、甲羅の溝が深く全体的にボコボコとした印象です。
乾燥した地帯に生息しているので、砂地に穴を掘って暑さを凌ぎます。
草食でキュウリ、レタス、クローバーが好物です。
寿命は30年と言われていますが、100年以上生きるものもいます。
ロシアリクガメ
出典:ランバージャック(LUMBERJACK) スタッフブログ
体長10センチ〜20センチ、寒さに強く穴を掘って冬眠します。
感想を好み、梅雨などで高温多湿になると体調を崩しやすくなります。穴を掘るのが得意で、甲羅がすっぽり隠れるほどの土が必要です。
草食で葉野菜を好み、フルーツも食べます。
寿命は20年弱とされていますが、40年以上生きている個体もいます。
ヒョウモンリクガメ
出典:【グローバル・アニマルアクト】
体長40センチ〜45センチ、大きい種類ですが寒さに弱く、草食で水分の多いものを嫌います。甲羅はドーム型に盛り上がり、褐色のヒョウ柄がはいります。
成長すると知能が見られ、帰巣本能のようなものも確認されています。寿命は30年〜50年です。
タイワンセマルハコガメ
出典:サウリナ守口店
体長15センチ〜18センチ、甲羅は扁平な形をしており、赤みを帯びた黒っぽい色合いです。
雑食性で昆虫、果物、貝などを食べます。攻撃性が強く、複数飼育には向いていません。寿命は30年〜50年です。
パンケーキリクガメ
体長14センチ〜20センチ、甲羅は平たい形ですが柔らかく、息を吸ったり吐いたりする事で形を変えることができます。
乾燥した環境を好み、草食の強い雑食性で野菜のほかにタンポポやクローバー、サボテン、アロエ、トマトなどを栄養の補助として与えることができます。
寿命は20年〜30年です。
マタマタ
出典:哲学ニュースnwk
体長は38センチ〜45センチと大型で、殆どが野生のものを捕獲して販売されています。
攻撃性がとても高く、扱うのには注意が必要ですが、落ち葉を擬態した特徴的な見た目が人気の種類です。そのため、飼育下でも殆ど動きません。
寒さに弱く、水温が20度以下になると弱ります。
肉食で、水の底に溜まった落ち葉に擬態して隠れ、生きた魚を捕まえて食べます。寿命は詳しく分かっていませんが、10年以上は生きるようです。
カブトニオイガメ
出典:カメすすめ
体長10センチ〜13センチで、甲羅が山のように盛り上がった形をしています。
噛む力が強く攻撃性もあるので、単独飼いが良いでしょう。
水棲で水底を歩くように移動します。病気や寒さに強く、冬眠も可能です。昼行性で水棲ですが紫外線も多く必要とします。
肉食よりの雑食でザリガニや魚などの生き餌をを好んで食べる他、藻など植物も食べます。 寿命は平均で25年です。