ニホンイシガメの飼い方|飼育環境・餌・販売価格・冬眠

北海道等の寒い地域以外に生息する日本固有種のニホンイシガメ。

日本の環境に適応できることからベランダのビオトープや庭の溜池で飼育されることも多く、水棲亀の中でもポピュラーな種類です。

そこでこの記事ではニホンイシガメをお迎えしても失敗しないために必要な情報を余す所なくご紹介したいと思います。

 

 

ニホンイシガメとは?

昔からペットとして多くの人々に愛されてきた水棲亀の一種で日本国内でも比較的温暖な地域に多く見られます。

一般的にメスの方がオスよりも大きく成長して最大22cm程度になります。

 

一方でオスは15cm前後と小柄なため室内で管理するアクアテラリウムに導入されることも多いようです。

生息地ではある程度流れのある河川を好むため飼育下においても水流を作ると良いでしょう。

 

近年ではペット用に乱獲された結果、生息数が減少していますが生命力が強く飼育下繁殖も容易に狙えることから絶滅の心配はないでしょう。

 

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販売価格

出典:シュリンプやイシガメの通販アクアマイティー

ニホンイシガメはCB/WC個体に関わらず約6000円で販売されています。

価格は同程度なので両方販売されている場合はWC個体を選ぶほうが大型化しやすく、美しい甲羅に成長するのでオススメです。

ただCB個体は生まれてから日本の水道水で飼育されているため新しい環境に適応しやすいメリットがあります。

 

 

寿命

ニホンイシガメの寿命は約20年です。

水質悪化に弱い面があるためしっかりとした水質管理をしなければ数年で寿命を迎えてしまうこともあるでしょう。

上手く飼育できれば40年程度は生存できるのでお迎えした後は長い付き合いとなります。

 

 

ニホンイシガメの飼い方

出典:生態工房

飼育環境

ニホンイシガメはそれほど大型化しないのでオスの場合は60cm規格メスの場合は90cm規格水槽から終生飼育が可能となります。

飼育ケースは必ず蓋をして、その上に重りを乗せておきましょう。

 

本種は甲羅干しをするため陸地が必須で、水場も十分に泳げる水深が必要となります。

陸地は流木や石などで作ることができますが、水を汚しやすいニホンイシガメには「タートルバンク」などの浮島を活用するとメンテナンス性が向上してオススメです。

 

飼育温度は25℃前後にして陸地部分を35℃前後のホットスポットにします。

ホットスポットには爬虫類用の紫外線ライトを設置して生命活動に不可欠なビタミン類の生成ができる環境を作ります。

 

保温方法としては水を熱帯魚用のヒーターを使用して陸地部分はパネルヒーター等で保温することでムラをなくすことができます。

水棲亀は食い散らかすようにして摂食する特徴があるので、外部フィルターや外掛け敷きフィルターを使用すると詰まってしまう可能性があるのでお勧めしません。

 

投げ込み式フィルターや外部フィルターがオススメです。

水換えをする際は飼育水の水温に合わせてから換えるようにして、3~4日に一度3分の1程度の水量を交換します。

 

 

餌の頻度と与え方

出典:サウリナ守口店

与える餌は基本的に亀専用の配合飼料で問題ありません。

アナカリスやマツモ等の安価な水草をレイアウトしておくと非常食となってオススメです。

 

ササミやマグロ等の切り身を与えると喜んで食いつきますが、水を汚しやすいのでニホンイシガメをバケツなどに移してから与えると良いでしょう。

給餌頻度は2日に一回与えるだけで良いのですが、幼体時期は食べるだけ与えたほうが成長を早めることができるので体調が安定します。

 

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初期費用と維持費用

初期費用は一式揃えると約2万円以上は必要です。

維持費用はそれほどかかりませんが、月々数百円は必要となるでしょう。

 

 

複数飼育

幼体時期は多頭飼育をされている方も多くいますが、成体は気性が荒くなりやすいので単独飼育かペアで飼育することをお勧めします。

またクサガメとは近縁種なので交雑することがあるため一緒に飼育しないほうが良いのではないでしょうか。

 

 

冬眠について

ニホンイシガメは野生下だと冬眠をして越冬をするのですが、飼育下では保温して冬眠させないのが一般的です。

冬眠させる場合はそっと刺激を与えないようにして途中で極端に暖かくならないように配慮しましょう。

繁殖を狙う場合は冬眠をさせて季節感を感じさせる方が上手く行くことが多いようです。

 

 

飼育上の注意点

出典:シュリンプやイシガメの通販アクアマイティー

水棲亀は高確率でサルモネラ菌を保有しているのでお世話をした後はすぐに石鹸で手を洗うようにしてください。

小さなお子様がいるご家庭では病気に感染したり衛生上良くないことが多いので飼育しないほうが良いでしょう。

 

甲羅干しはビタミン類を生成する以外にも水カビや細菌類が身体に付着しないように乾燥させて滅菌する意味もあるので、必ず陸地を作ってください。

陸地と水場の境界部分はカビが発生し易いので木酢液などで対応するか陸地を取り除いて丸洗いするといいでしょう。

アクリル水槽を使用する場合はイシガメが引っ掻くことで絶対に傷だらけになりますので注意してください。

 

 

まとめ

水棲亀の中では決して安価とは言えませんが飼育しやすい大きさで愛嬌もあるのでペットを飼うという行為に対する満足度は高いはずです。

是非爬虫類・両生類イベントや専門店に足を運んでお気に入りの個体を探してみてください。