カブトムシの種類と飼い方、日本と海外で人気種、寿命、販売価格、餌、飼育環境、飼育に必要なもの、温度、病気について。
夏の昆虫は沢山いますが、中でも子供から大人まで一番人気といえば、カブトムシでしょう。 虫が苦手な子でもカブトムシは欲しがる場合がありますよね。男の子は強い物への憧れから、恰好よくて凛々しいカブトムシを飼いたがるのでしょう。
大人になってからも、子供の頃に採集や飼育していた記憶が懐かしく、他人が飼ってない様な珍しい種類が欲しくなるようです。
日本で人気のカブトムシの種類
ヤマトカブトムシ
出典:from SCRATCH
日本で一般的にカブトムシと言えば、「ヤマトカブトムシ」を指し、体長は30~50mmになります。
亜種には、久米島に生息する絶滅危惧種のクメジマカブトムシや、沖縄のオキナワカブトムシ・口永良部島のツチヤカブトムシがいます。
コカブトムシ
肉食の「コカブトムシ」は体長18~26mmで、日本全土に生息し多くは本州に分布します。
亜種に奄美大島のアマミコカブトムシや沖縄本島のオキナワコカブトムシが生育しています。
サイカブトムシ
出典:FC2ショッピングモール
「サイカブトムシ」はタイワンカブトムシとも呼ばれ、台湾から荷物と共に石垣島に渡ったそうですよ。
体長は40~45mmで、南西諸島で繁殖しています。
クロマルコガネ
出典:下町から愛をこめて~
「クロマルコガネ」は体長12~17mmと小さく、角はありませんがクロマルカブトと呼ばれます。
海外で人気のカブトムシの種類
1,000から1,300種類とも言われる海外のカブトムシの中から、人気の5種を紹介しましょう。
ヘラクレスオオカブト
出典:月夜野きのこ園
世界最大種で角がとても長く、体長は165mmになるものもいます。
価格は20,000~70,000円位と、とても高額ですね。
ネプチューンオオカブト
出典:月夜野きのこ園
体長160mm以上と大型で、アンデス山脈に生育します。
価格はペアで50,000円位と高額で販売されます。
エレファスゾウカブト
出典:月夜野きのこ園
メキシコ・中南米に生育し、体重が50g体長は130mmと大型ですね。
価格はペアで20,000円位だそうです。
コーカサスオオカブト
130mmと大型で、スマトラ島などに生育します。
大きな角が特徴で、価格はペアで4,000円位です。
アトラスオオカブト
出典:ドルクスダンケ
東南アジアに分布する、体長100mm位のカブトムシです。
価格はペアで2,000円位で販売されているため、入手しやすいですね。
カブトムシについて
カブトムシの寿命は短命
カブトムシは幼虫からサナギ・成虫まで、12~15ヶ月と短命です。孵化してから10ヶ月間は幼虫として樹木や腐葉土の中で生活をします。
その後サナギを経て成虫となりますが、1ヶ月程はサナギの時にいた地中で暮らします。やっと地上に出てきても、1~3ヶ月で生涯を終えてしまうのですね。
一般にオスは1~3ヶ月、メスは2~4ヶ月と言われ、ほぼ7月から9月位までの夏場限定の昆虫です。ちなみに海外の大型カブトムシは、成虫になってから1年位生きる種類もいるそうです。
入手は自分で捕まえるか販売店などで購入
夜行性のカブトムシを自分で捕まえる場合は、6月~8月の夕方から夜または早朝をねらいます。雑木林(クヌギ・コナラ・クリ)の樹液が染み出している木を見つけ、その周りを探しましょう。
また倒木の下や、木の根元にいることもあります。カブトムシは甘い臭いのするものが大好物です。
バナナやリンゴなどをネットに入れて、日中に雑木林の木につるしておいて、おびきよせる方法もありますよ。
販売店で購入する場合は、ペットショップ・ホームセンター・大型スーパー・デパート・ペットショップやネット販売・オークション・通信販売などで入手できます。
一番のおすすめは、専門店での購入です。種類が豊富で飼育に必要な物の品揃えもよく、プロから飼育方法のアドバイスを聞くことができます。
専門店はその店で繁殖させた昆虫を販売しているところもあり、外国産のカブトムシも安心して購入できるでしょう。また、昆虫好きのかたから譲ってもらう方法もよいですね。
日本のカブトムシは販売価格は安い
かつては販売店が少なく、どれも高価格で流通していました。近年は専門店も増え、身近で手軽に購入できるようになったため、お手頃な価格で販売されています。
ヤマトカブトムシは500~600円、コカブトムシも500円前後で購入できます。
クメジマカブトムシはブリダー販売のみで、幼虫1匹1,000円前後になります。大きさや種類、性別でも価格は違いますよ。
カブトムシの飼育方法
飼育の準備・必要なもの
飼育ケース
昆虫ケースや衣装ケース、プラスティックケースを使用します。
大きさは、横30cm×奥行20㎝のサイズ大を用意しましょう。
コバエ侵入防止シート
ケースと蓋の間に入れましょう。
昆虫マット
クヌギやコナラなど広葉樹の発酵マットがあり、産卵用にはカブトマットという専用マットが販売されています。
ケースにマットを3~6割位入れて固めてから、その上に2割程ふんわりのせます。霧吹きで適度に加湿する事も忘れないで下さいね。
転倒防止用止まり木
カブトムシは地面より樹木の上で活動する昆虫なので、大きな止まり木が必要です。
転倒した時起き上がるための足場にもなりますので、細・太の両サイズを必ず入れましょう。
エサ台、エサ皿
市販されていますので、ケースのサイズに合わせて選びましょう。
保湿シート
専用のものが販売されていますが、サランラップや新聞紙に穴をあけて代用してもよいです。
霧吹きもあった方が便利ですね。
飼育環境・適した温度
ケースは温度20~30℃の常温で、風通しのよい日陰に置きます。なるべく温度変化の少ない、涼しい室内がよいでしょう。
マットに霧吹きで水分を足してから、カブトムシを入れてあげましょう。昼間は土の中に潜って寝ますので、マットの上部はふんわりをキープして下さいね。
病気はダニに注意
最も多いのはダニと線虫が体に付くことです。自然採集の場合、ほとんどの個体についてきますので要注意ですね。
直接命に関わることはありませんが、体の関節・腹などに付くと体の動きを悪くしてしまいます。ダニがついていたら、柔らかい歯ブラシを使ってやさしくこすって、水で洗い流します。
飼育ケースの土やマットもとりかえて、止まり木・エサ台は直射日光を当てて干すとよいでしょう。かなりの確率で、足が取れてしまうことがあります。
生活で足を使う動作が多いカブトムシにとっては致命的です。角はデリケートなので、なるべく触らないようにしましょう。
触りすぎると怒ってストレスを感じ、疲れやすくなってしまいます。カブトムシは些細なストレスで疲れて死んでしまうこともあるそうですので、気を付けましょうね。
昆虫の王様カブトムシの楽しみ方は、成虫の観察だけではありません。産卵から幼虫の飼育、そしてサナギから成虫まで楽しみは尽きません。
産卵は比較的簡単ですし、飼育も専用の広葉樹マットが販売されており容易ですので、興味をお持ちのかたはぜひチャレンジしてみてください。
カブトムシの餌の頻度・昆虫ゼリーが便利
昆虫ゼリーは、ホームセンターやペットショップで販売されています。種類も豊富で、交尾・産卵時には高タンパク質のものを選ぶとよいでしょう。
エサの交換は1~2日おきに朝がおすすめです。
バナナやリンゴもよいですが、腐り易いので早めに交換して下さいね。定番のスイカは水分が多すぎるので、あまりよくないようですよ。