目の周りに縁取られたオレンジ色の模様と刺々しい鱗が特徴的なカブトトカゲ。
あまり大きくならないことからもペットリザードとして人気の種類ではありますが、その飼育方法は簡単ではありません。
そこでこの記事ではカブトトカゲをお迎えしても失敗しないために必要な情報を余す所なくご紹介したいと思います。
カブトトカゲとは?
主に国内で販売されているカブトトカゲは「アカメカブトトカゲ」と「モトイカブトトカゲ」の二種類です。
両者の違いは目の周りがオレンジ色に縁取られているかどうか程度でそれに該当するアカメカブトトカゲが人気です。
どちらも飼育方法に大きな違いはなく複数飼育をしても問題ありません。
全長は約20cmと小柄で地表棲のトカゲとなります。
販売価格
アカメカブトトカゲは約1~2万円で取引されています。
ベビー個体の場合は5000円程度で販売されることがあるのでお店の入荷情報をこまめにチェックしておくと良いでしょう。
寿命
飼育下における寿命は約7年です。
飼育が難しく体調を崩しやすいので長生きをさせるには豊富な知識と日頃の管理が大切となります。
体調に変化が見られた際は動物病院で受診しましょう。
カブトトカゲの飼い方
飼育環境
小柄なトカゲなので60cm規格の飼育ケージで終生飼育が可能です。
湿度を一定に保つために保湿をしなければなりませんが蒸れすぎると死んでしまうことがあるので、風通しの良い飼育ケージをお勧めします。
飲水はエアレーションを行ったり水流を作るなど水を動かさないと飲んでくれないのでレイアウトに合わせてお好みで行ってください。
カブトトカゲは水に浸かりながら過ごすことも多いトカゲなので、可能な限り大きな水入れを容易しておくと良いでしょう。
管理ができるなら水場の多いテラリウム環境で飼育してあげると調子よく維持することができます。
水は最低でも2~3日に一度は新しいものと交換してください。
使用する水は水道水で問題ありませんがカルキを抜かないと肌荒れや消化不良等の体調不良の原因となるので注意してください。
床材は保湿性のあるミズゴケやヤシガラ等を使用して1ヶ月に1度全て交換します。
飼育ケージ内の湿度は60~70%に保つように心がけながら毎日霧吹きで調節しましょう。
霧吹きをする際に直接生体にかからないように注意して行います。
紫外線ライトとバスキングランプは念のために弱めの商品を日中のみ使用しておくといいでしょう。
本種は夜行性なので必ずしも必要ではありませんが、より自然な環境に近づけるためにも導入しておくに越したことはありません。
飼育ケージの温度は26度前後に保つようにしてバスキングランプや紫外線ライト付近はホットスポットとして30度以上に温度勾配ができるように保ちます。
本種は夜行性のため日中は物陰に潜んで生活をするため隠れ家は必ず複数箇所作るように心がけましょう。
餌の頻度
カブトトカゲの食性は肉食性となります。
飼育下ではコオロギやデュビア、ミルワーム等の昆虫類を与えると良いでしょう。
給餌頻度は2~3日に一度でいいでしょう。
ただしベビー個体は毎日食べるだけ与えないと成長が遅れて体力面でも不安になりますので注意してください。
生餌を管理する際はカブトトカゲの飼育ケージから見えない場所で行います。
生餌の繁殖セットが販売されているのでランニングコストを抑えるためにも挑戦してみてはいかがでしょうか。
給餌の際はカルシウム剤等のサプリメントをダスティングしてから与えると病気の予防となります。
初期費用と維持費用
初期費用は一式揃えて約3~4万円です。
通気性の良い飼育ケージは普通の水槽に比べて価格が高くなります。
維持費用は月々約1000円です。
爬虫類はランニングコストが低くオススメです。
複数飼育
カブトトカゲは若干の縄張り意識はありますが喧嘩をするほどではありませんので問題なく複数飼育が可能です。
またアカメカブトトカゲとモトイカブトトカゲとも複数飼育が可能なので広い飼育スペースが確保できる飼育者の方は同時にお迎えしても面白いかもしれません。
目安としては2匹で90cm規格以上、3匹で120cm規格以上と考えていただければ問題ありません。
飼育上の注意点
ミルワームは栄養価が低く餌としてはあまり良くありませんので、コオロギやデュビアにダスティングしたものをメインに与えるようにしてください。
アクアテラリウムやテラリウム環境では湿度が高くカビが発生し易いので発見次第木酢液を塗るなど対策をしないとお部屋中に胞子が舞ってしまいます。
ストレスをためないようにする具体的な方法はハンドリングやピンセットからの給餌は控えるようにします。
隠れてばかりで観察出来ない場合はガラス面に車用に販売されているマジックミラーを張り付けてみると活発に活動する姿を観察することができるかもしれません。
まとめ
高い人気の割に飼育難易度が難しいカブトトカゲですが、一匹お迎えした人はその魅力に圧倒されて2匹目もお迎えする人が多くいます。
この機会に是非ショップや動物園へカブトトカゲを見に行ってみてはいかがでしょうか。