アメリカアカリスの飼い方、飼育環境、餌、大きさ、なりやすい病気、重さ、なつきやすさ、ケージ、暑さ、寒さについて紹介します。ツンとした性格で懐きにくいリスの中でも大型のリスアメリカアカリス。
アメリカアカリスの特徴
大きさ・重さ
- 体長:18センチ〜25センチ
- 体重:140グラム〜280グラム
出典:動物図鑑
リスの中では大型です。見分けるポイントは目の周りに縁取りのような白いラインがあることで、体毛は赤っぽいオリーブ色に真っ白でふわふわのお腹が抜群の可愛らしさです。
冬は冬眠をせず、活発に動き回り、少し毛色が変わります。
繁殖期や縄張りを主張する時は、かなり賑やかに鳴くことが有名で、世界一鳴き声が賑やかなリスと言われています。
なつきにくい性格?
飼い主さんの多くは、アメリカアカリスは他のリスに比べてなかなか懐かないと言われます。
それは外敵から素早い動きで逃げ生き残る野生が根強く残る為で、人間の肩に乗ったり撫でたりということは難しいようです。
一緒に遊ぶと言うよりは、リスらしい仕草や可愛らしさを見て癒されることがメインになります。
それでもアメリカアカリスの飼い主さん達は、その可愛らしい姿とツンとした性格に夢中になってしまうようです。
その性質と広い飼育環境の確保などから、リス飼育の上級者向けという事になります。
アメリカアカリスの飼い方
出典:くろしお写真Blog
飼育環境
樹上生活なので、高さが必要です。リスらしく餌を地面に埋めたり木の上を俊敏に走り回ったりする姿を見るためには、小屋で屋外飼育するのがベストです。
穴を掘るのも得意なので、小屋の下にはブロックを敷き詰めてその上に土を厚めに入れるなのどの工夫も必要です。
木の皮がついた原木を配置することで、自由に齧ったり木登りができ、土を掘ったり餌を埋めたりできる環境が最適なのです。
ゲージで飼うこともできますが、体に合わせてかなり大きなゲージを選ばなくてはいけません。
横幅80センチ以上、奥行き50センチ以上、高さ80センチ以上は必要です。運動量が多い種類ですが、回し車はほぼ使えません。ゲージ内での木登り運動しかできないと運動不足でストレスが溜まってしまいます。
そこでキャットタワーなどを設置した部屋で遊ばせる時間とスペースが必要です。
齧ってはいけない電化製品や家具、毒になる観葉植物などは撤去しておかなければならないなど、毎回整備するのは大変です。
大きなゲージが部屋を占領すること、部屋の中で遊ばせることを考えると、部屋を1つリス専用にするくらいの覚悟を決めましょう。
アメリカアカリスの性質が、他のリスとは異なることをよく理解して、環境作りをしてあげましょう。
餌の与え方
出典:動物写真のホームページ
雑食性で、主食はリス用フードを与えます。リス用フードはハムスターとほぼ同じで、トウモロコシ、麦、牧草を乾燥させたもの、ペット用の煮干しなどが入っています。
オヤツやコミュニケーションに、手渡しでリンゴ、クルミ、イモ、ひまわりの種などをあげると喜びますが、肥満防止のために少量に留めておきます。水はいつでも新鮮なものが飲めるように、配慮して下さい。
ウォーターボトルを設置、又は陶器製の給水器が便利です。餌箱は齧っても安心で、ひっくり返さない重さのある木製が良いです。
巣箱
寝床となる、巣箱を用意します。セキセインコや文鳥、小動物用の齧っても安心な木製巣箱を設置して下さい。2匹以上一緒に飼うなら、1匹に1つずつ設置してあげましょう。
たまにお掃除のために開けてみると、餌をみっしり溜め込んでいる場合があります。虫が湧いたら健康面が心配なので、傷んでいたら撤去します。新しいものを少し残しておいてあげましょう。
巣材は牧草、細く裂いた布、などです。巣箱の近くに置いておくと、自分で咥えて運んで行き、寝床を整備します。
暑さに弱い
出典:動物写真のホームページ
一年中野外飼育ができます。寒さには比較的強く、網張りの小屋で屋外飼育できるほどですが、冬場は巣材を多めに入れてあげましょう。
暑さには弱い動物です。夏場は日陰を多くして、風通しの良さを確保して下さい。
室内でゲージ飼育しているならエアコンで温度調節をしましょう。室内でも窓を閉めると高温になり、危険です。リスの熱中症に注意して下さい。
かかりやすい病気
歯が伸び続けるげっ歯類なので、不正咬合には注意です。原木を設置してしっかり齧らせて予防しましょう。くしゃみが気になったら、リスが感染する呼吸器感染症の疑いがあります。
症状が進むと治りにくく、呼吸困難や食欲が落ちて脱水で命を落とすことも多い病気です。早めに病院を受診しましょう。
ストレス、栄養、ホルモンなどの原因で引き起こされるのは脱毛です。環境を見直してみましょう。
細菌による感染で下痢になることもあります。衛生面に気をつけて、脱水症状を起こさないように看病しましょう。クル病というのは、動きが鈍くなりあまり動かなくなる病気です。
原因は栄養の偏りと日照不足だと言われており、特に子供の時の餌の栄養状態が偏っていると、かかりやすいようです。
すぐに病院を受診して、栄養剤やサプリの投与を受けましょう。日光浴の時間をとるのが理想ですが、難しいなら紫外線ライトを使って補います。
また、雑食なので動物性たんぱく質が欠乏することも原因になります。ミルワームや茹でたササミ、卵を食べさせて予防しましょう。
人間のインフルエンザは、リスにもうつります。もし、家族が感染したら接触しないように気をつけてください。