シマリスの繁殖|出産・発情・交尾・妊娠期間は?

シマリスの繁殖、妊娠出産、発情、期間、交尾、離乳、難しい、温度、湿度について。ペットとして飼われているシマリスの繁殖は、難しいとされています。

どうしても自分の飼っているリスの子供が欲しいと言われる飼い主さんもおられるでしょう。繁殖に向かない理由をしっかり押さえ、問題を解決して繁殖に臨みましょう。

 

シマリスの繁殖

 

シマリスの繁殖が難しい要因

シマリスは本来単独で生活する生き物で、他のシマリスの存在がストレスになる為、つがいで飼育する事ができません。

いつも一緒のゲージではないので、シマリス同士が接触する機会が少ないことが挙げられます。短い発情期にうまく接触させなければいけません。

 

また、ペットショップでシマリスとして売られていても、細く分類すると十種類以上に分けられます。雄と雌が同じ種類でないと交配が上手くいかず、妊娠しないのです。

もし繁殖に成功しても、一度に平均4〜5匹、多い時には8匹の赤ちゃんが生まれます。最初の数ヶ月は成長しきっていないので一緒に飼うことができますが、ゆくゆくは1匹づつのゲージに分けて飼育しなければいけません。

 

ゲージの置き場所や掃除の手間を考えると現実的ではありませんし、里親に譲るとしても、予め探しておく必要があります。

上記は原因の一部ですが、これらの要因から自宅でのシマリスの繁殖は成功例が少ないのです。

 

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シマリスの発情期

シマリスは12月〜5月までが繁殖期です。この間に発情期、妊娠、出産を行います。発情は1日〜3日で、繁殖期間の間は2週間ごとに繰り返します。

雌は生殖器が赤く大きくなり、ホロホロッと鳴き声をあげます。

 

いつもよりも攻撃的になり、食欲もなく痩せるので飼い主さんは心配ですが、数日の発情が済めば元どおりになるので、大丈夫です。この数日を見計らって、雄と接触させます。

いつもゲージから出して部屋の中で遊ばせているのなら、雄もその時に出して一緒にしてあげましょう。

 

最初からペア飼いしていたり、稀に相性が良く喧嘩をしないのなら、同じゲージで飼育することはできますが、珍しいケースです。

最初は相性が悪く、攻撃された時に逃げられるように、ゲージではなく広い空間で接触させてください。この間に交尾、妊娠となります。

 

 

シマリスの妊娠

雌が妊娠したら、雄を攻撃したり追い払ったりするようになるので、雄と雌を離しましょう。

妊娠しているかどうかを判断することは難しいです。生殖器が元の大きさに戻っていたら、発情が終わったか妊娠しているか、という事になります。

 

また、お腹側の毛の間からおっぱいが見えるようになります。これは、授乳に備えておっぱいが大きくなってきたことによります。

出産が近くなるにつれてお腹も大きく見え、動きもボテッとした様子になりますが、普段のようによく動きますし、出産直前までは宙返りもします。シマリスの妊娠期間は約1ヶ月です。

 

妊娠期間はいつもよりも神経質になり、落ち着かない様子が見られます。ゲージに半分布をかけて薄暗くしたり、掃除をなるべく回数を少なく手早く済ませましょう。

巣材は多めに入れておき、出産に備えます。餌は普段のものと動物性タンパク質を多めに与えましょう。栄養が欠乏したり、落ち着けない環境だと、育児放棄したり子食いが起きる可能性が高くなります。

 

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シマリスの出産

出産に備えて、少し大きめの巣箱を入れておきます。シマリスは育児中に何回か巣箱を引っ越しすることがあるので、巣箱をもう1つ、ハンモックなどもあるといいようです。

赤ちゃんがしっかり歩けるようになるまでは、回し車は外しておいたほうが安全です。

 

出産が近くなると、母シマリスは巣箱に篭りきりになります。様子を見たい気持ちをグッと抑えて、巣箱の蓋を開けないようにしましょう。

じきにミューミューと赤ちゃんの小さくて細い声が聞こえてきます。

 

 

シマリスの離乳まで

赤ちゃんシマリスは巣箱の中で約1ヶ月育ちます。母シマリスの栄養がいっぱいのおっぱいを飲むので、引き続き母シマリスには多めでバランスの良い餌をあげましょう。

生まれたての赤ちゃんシマリスは赤裸で目も開いていません。体温調節が苦手なので、ペットヒーターを使って保温してあげましょう。

 

巣箱から出るようになるまでは適温35度で湿度70%に保つことで、呼吸器疾患を防ぐことができます。

この時期は母シマリスが食事に出ている間など、見られないようにこっそり巣箱の中を覗いて、赤ちゃんの様子を見ることができます。

 

赤ちゃんが何匹なのか、母乳が飲めず極端に小さな子がいないか、確認しましょう。目が開いていないのに巣箱の中を這い回っているうちに出てきてしまうことがあります。

大抵は母シマリスが咥えて戻します。しかし、なかなか迎えに来ない時は清潔なガーゼを巻いた箸などで、そっと巣箱に戻しましょう。

 

育児放棄や子食いを防ぐために、人間の匂いがしないように気をつけてください。生後1ヶ月までには毛が生え揃い、目も開いて見えるようになります。育児はなるべく母シマリスに任せて手を出さない様にしてください。

段々母シマリスは巣箱を離れる時間が多くなり、育児の息抜きのようにオヤツをねだったり、以前のように飼い主さんと少し遊んだりすることもあるようです。

 

生後1ヶ月を過ぎると小屋から出て来て、母シマリスの行動を真似する様になります。餌を齧ってみたり、巣材を運んでみたり、遊んでみたりする様子はとても可愛いですよ。

母シマリスと一緒にしていると、餌を食べ始めながらも生後2ヶ月くらいまでは母乳を飲みます。様子を見て完全に離乳すれば、ゲージを分け里親に出すこともできるようになります。

そのまま同じゲージで飼育してると喧嘩をしたり命に関わる怪我をすることがあるので、それぞれのゲージに分けましょう。