可愛らしい顔、ずんぐりした体形、ふかふかの毛皮。
見ているだけで幸せにしてくれるチンチラですが、せっかく飼うなら出来るだけ懐いて欲しいですね。ここでは、チンチラの特性や懐かせ方をまとめてみました。
チンチラのなつかせる方法
まず最初に、チンチラに懐いてもらうためには、
- チンチラの特性と行動を理解すること
- 正しい飼育方法で飼育すること
- 安心できる住環境を整えてあげること
- 正しく取り扱ってあげること
が大前提になることを頭に入れておいてください。
基本的にそれほど人間に懐く動物とは言えませんが、慣れてくると飼い主に飛び乗ってよじ登ったり、毛を撫でると目を細めてうっとりした表情を見せたりします。
個体差があるので過度な期待は禁物ですが、ゆっくり慣らしていくことでその子に合ったコミュニケーションの取り方が見つかるはずです。
チンチラってどんな動物?
野生では、南米チリの高山地帯に集団で暮らす動物です。
寿命は15~20年なので、場合によっては犬よりも長生きですね。
夜行性で、1日12時間程度寝て規則正しい生活をします。
げっ歯類なので強い歯を持っていて、歯は一生伸び続けます。行動は活発で、よじ登ったり飛び跳ねたりすることが得意です。
最初の接し方
やはり生まれたての子供の方が懐きやすいのですが、あまり若すぎるチンチラを買うと、まだ免疫力が整っていなくて弱い体質になる可能性があります。
生後三ヶ月~六ヶ月を目安に購入を考えるとよいです。
自宅にチンチラを迎えたら、まずは静かな部屋でそっとしておいて新しい環境に馴染ませましょう。
2~3日の間はあまり手を出さずに我慢です。
馴染んできたら、好物のドライフルーツ(干しブドウ、マンゴーなど)を手から与えてみて徐々に慣れさせていきます。
この時、たくさん話しかけてご自身の声も覚えさせましょう。
目・鼻・耳で飼い主を認識させていきます。
次に、嫌がっていないかに注意しながら、少しづつ体に触ってみましょう。
チンチラは、何でも一度齧ってみて食べられるかどうかを確かめる習性があります。
そのため一度くらいは指を噛まれることがあるかもしれませんが、食べ物ではないと分かれば噛まなくなります。
何度も噛んでくるようなら、別の原因(恐がっている・警戒しているなど)が考えられますので、取り扱い方や飼育方法を見直してみてください。
飼育する上での注意点
体に触れるようになったら、チンチラをゲージから取り出す練習をしましょう。
チンチラは実はあばら骨があまり丈夫ではないので、体の下から持ち上げる方法だとあばら骨を折ってしまう可能性があります。
お勧めなのは、尻尾の根本を片手で掴んで、もう一方の手を前足とおなかを下に差し込んで持ち上げる方法です。
最初から上手くは出来ませんので少し練習が必要ですが、持ち上げるときは躊躇しないで「えいっ!」と持ち上げるのがコツです。
この時、手から落とさないようにしっかりと尻尾を掴んでおきましょう。
間違えても尻尾の先っぽを持たないでください。尻尾を痛めることになります。
慣れてくると、自ら手の上に乗ってきたり、自分でゲージから出てくるようになります。
ゲージから取り出せるようになったら、部屋の中を散歩させて一緒に遊んでみましょう。
チンチラは何でも齧ってみる癖があるので、齧られて困るもの・危険なものは全て片づけておくよう注意してください。
また、大きな音を立てたり、急に手を伸ばしてびっくりさせたりすると、チンチラに警戒されてしまいます。
触るときはいつもゆっくり手を伸ばして安心させてあげましょう。
チンチラが安心できる環境とは?
まず、騒音がない静かな環境が必要です。
夜行性で昼間に12時間寝るので、昼間に睡眠の邪魔をしないことが大切です。
そのため小さいお子さんには不向きで、昼間にお仕事をしている社会人には最適のペットと言われています。
昼間に騒々しい環境に置いておくと、深い睡眠を取ることが出来ずに寝不足になります。
十分に睡眠を取らせてあげることで機嫌も良くなり、一緒に遊びやすくなります。
風通しがよいことや直射日光が当たらないことにも気を配ってあげましょう。
ストレス解消も大事
チンチラは活発な動物なので、ゲージは出来るだけ大きくて運動スペースの広いものがよいです。
回し車も入れておくといいでしょう。
体の大きさに合わせて直径30cm以上のものがよいです。
歯を削るのとストレス解消のために齧り木も入れておくといいでしょう。
チンチラの場合は、砂浴び用の砂もとても大事です。
常に機嫌のよい状態を作ることで飼い主に懐くのも早くなります。
チンチラの鳴き声と感情
あまり鳴く動物ではないのですが、仲間とのコミュニケーションを取ったり警戒を表したりするときに鳴くことがあります。
鳴き声からチンチラの気持ちを読み取りましょう。
- 静かにキュッキュッと鳴く・・・仲間とコミュニケーションを取るときなど、落ち着いて気分が良い時。
- 高め声で短く咳をしているように鳴く・・・睡眠の邪魔をされたりなど不満を表す時
- 大きな高い声で鳴く・・・警戒してとても興奮している時
チンチラが興奮している時は、落ち着いた声で話しかけて気持ちを静めるようにしてあげましょう。
不機嫌・不満な時は、少しそっとしておいてあげた方が良いかもしれません。
原因が分かればそれを取り除いてあげましょう。
まとめ
チンチラを懐かせるには、まずは飼い主への信頼を高めることです。
静かな環境でゆっくり寝かせてあげることと、活動時間帯の夜にはたくさん遊んであげましょう。
飼育環境を整えていつも機嫌のいいチンチラと接することで、飼い主さんとチンチラとの距離を縮めることができます。