イエアメガエルの飼育環境の作り方、エサのやり方などについて詳しくご説明します。
飼育が比較的簡単で寿命が長く、慣れてくれれば手に乗せたりできる唯一のカエルと言われています。
なついてくれるので、手をかければかけるほど愛着もわきますよ。
イエアメガエルの飼い方
出典:カエルときどき晴れ
・飼育に必要なもの
プラorガラスケース(フタ付き)
樹上生のカエルなので、自然環境に近づけるためにも登れるようなものを置く必要があるため、高さのあるものを用意します。
壁や天井などの平らなところに張り付いて移動する習性があります。
フタの閉まりが充分でないと脱走してしまう危険があります。
通気性がよく、しっかりと閉まるフタが付いたケースが良いでしょう。
ケース内は最低でも1ヶ月に1回以上、大掃除をします。
床材
腐葉土、ヤシガラ、赤球土、キッチンペーパーなど色々と利用できるものがあります。
樹上生で、他の種類に比べて乾燥を好む種類なので、水苔などのウェットな床材は向かないでしょう。
キッチンペーパーは何枚か重ねて敷きます。掃除がしやすいためおすすめです。
湿度管理がしやすい床材を選び、厚めに敷きます。
水場
カエルは身体から水分補給をしますし、ケース内の湿度を保つためにも必ず置きます。
溺れることのないよう、浅めに水を張った容器が必要です。
汚れていないように見えても、最低2日に一度は水を取り替えるようにしましょう。
糞や尿で汚染された水を身体から吸収することによって、自家中毒になる危険性があります。
観葉植物
自然環境を再現するため観葉植物などを置きます。
観葉植物は鉢ごと入れ、また樹上生なので高さがあり、登れるようなもの(登り木)も置いてあげましょう。
川や沢などに生えている水草や小枝を採ってきて入れてやると、より自然を再現できます。
入れた植物はカエルの尿によって枯れることがあるので、水で洗い流したり新しいものに交換する必要があります。
湿度温度計
後述する、湿度と温度管理のために必要です。
ペットショップで~2000円位で購入できる、デジタル表示の飼育用・ビバリウム用湿度温度計が一目で確認できて見やすいのでおすすめです。
シェルター
あってもなくてもかまいませんが、身を隠せるものがあると落ち着くのかもしれません。
照明
直射日光に当てることのないようにしましょう。
日光浴をする習性はありませんが、規則正しい生活リズムを作るためと、植物の成長のため、薄暗い部屋に置く場合は熱帯魚用のミニライトを使用します。
できればタイマーなどで同じ時間に自動で点灯/消灯するものがあれば良いです。
ない場合は自分で毎日同じ時間に管理します。
・温度・湿度管理
出典:chinonet.com
アジアの温暖な地域が生息地であることから、温度、湿度ともに適切な環境下であれば長生きできるため、飼育において大変重要です。
温度ですが、昼間は25℃~30℃、夜間は20~24℃のやや低温に。
昼間、常温で25~30度に満たない場合はパネルヒーターをケースの底に敷いたり、側面に貼り付けたりして保温するのがオーソドックスな保温の仕方です。
春や秋にも保温を怠らないように。温度変化の激しい季節にも温度を一定に保つ必要があります。
冬眠する種類ではないので、当然冬の寒い時期にも上記の温度に保ってやりましょう。
湿度は70℃前後が目安です。
乾燥にも強いが湿度の高い環境が好きです。
湿度は低すぎても高すぎても体調を崩すので、毎夜、ケージ内に(直接カエルにかからないように)霧吹きして湿度を管理します。
はじめは湿度計を見て湿度を調節しますが、長期間飼っていると、だいたい感覚で(カエルの様子などを見ていると)ケージ内の湿度か適切かどうか分かってくるはずです。
基本的には、水入れに十分な量の水があれば、自分で水入れに入ったり、また木の上に上がったりとカエル自身が湿度調節をしてくれます。
・餌の与え方
出典:ケアンズEye!
肉食性で、基本的には生きたエサしか食べません。
主食
主食はコオロギやミルワーム、ハエなどです。
週3~4回、コオロギなら一匹ほど、ハエなら3匹ほど。
大きなコオロギを与える場合は脱走や反撃を防ぐため、足をとってからケージに放すか、ピンセットから直接与えます。
糞を確認したら与えるという頻度でも良いでしょう。
冷凍マウスや人工飼料は副食程度にとどめ、与え過ぎに注意しなければなりません。
カルシウムやビタミンなどの粉末の栄養剤で調節できます。
食べ過ぎは消化不良や脱腸、肥満の原因になります。与える量がわからなければ、少ないくらいが安全です。
※成長期は拒食をすることが多いです。
はじめは見守るしかありませんが、あまりに長い期間餌を食べないようであれば強制給餌することも視野に入れます。
※捕まえたり購入した昆虫は、繁殖させることができればエサ代がかからず経済的。
※生餌がないときは、市販のエサをピンセットなどで細かく揺らして興味を引きます。
ハンドリング可能な種類と言っても、やはり人間の体温はカエルにとっては高すぎます。あまり頻繁・長時間の接触は避けましょう。
カエルに触れた後には十分に手洗いをしましょう。そのまま粘膜などに触らないように気をつけてください。