世界中で大人気の映画にも登場する、真っ白で可愛らしい表情のシロフクロウの特徴と飼い方についてのご紹介です。
シロフクロウの大きさなどの特徴
- 体長:45~65cm
- 体重:700g~2kg前後
- 生息地:ヨーロッパ(ポルトガル、スペイン、フランスなど)
- 価格:30~60万円以上する個体も
小型、中型、大型に分けられる中でも、大型に属します。
大きいものだと2kgを超え、翼を広げたときは140~165cm、大人の女性くらいの翼の長さがあり、なかなか存在感があります。
出典:いきもの図鑑|ZOO CAN DREAM PROJECT
オスはその名の通り真っ白、メスは黒や褐色の斑点模様を身体に持っていて雌雄の判別がしやすいです。
このような大型種は寿命も20年以上と長く、飼育が難しいため軽い気持ちで飼うことはできないと言えます。
気が荒く、人に慣れさせるにも時間と忍耐力が必要かもしれません。
シロフクロウの飼い方
飼う前に
シロフクロウは猛禽類です。猛禽類を診察・治療できる動物病院はそう多くはありません。
緊急時に焦って探すことのないよう、猛禽類を見てもらえる病院が近所にあるかどうか事前に確認、問い合わせをしておくことが必要です。
清掃について
猛禽類は犬や猫のように、トイレをはじめしつけができる動物ではありません。
部屋中に糞をします。止まり木や切り株などのお気に入りの場所は、とどまる時間が長いため特に汚れます。
できるだけ、糞をしたらすぐに拭き取ります。
絨毯や畳などの部屋では清掃がしづらいと思いますので、事前に拭き取りやすい床にしておくことが大切です。
室温について
シロフクロウは北極圏に分布し、日本では北海道で冬にみられることもあるような寒い環境に住む鳥です。
暑さや湿気に弱いため、日本の夏のような蒸し暑い環境では、そのままにしておくと死んでしまいます。
人間が肌寒いと感じるくらいの室温にし、春~夏はエアコンなどで常に涼しく保ちましょう。
小型の猛禽類などと同じ室内で飼わない
肉食の猛禽類から見れば小型の動物は狩りの獲物です。
襲われても不思議ではないので、同じ部屋で飼うのは絶対にやめましょう。
シロフクロウの飼育に必要なもの
放し飼いにできる部屋と、広いケージ
大型のシロフクロウにとって、狭いケージはストレスや体調不良の原因になりかねません。
猛禽類は、広いスペースを飛んで自由に移動することで体調を維持しています。
とくに大型の猛禽類をケージの中だけで飼うというようなことは考えないほうが良いです。
庭に大型の鳥類や猛禽類用のスペースを作れる方は、そのようにしてあげてください。
室内の場合は、自然環境のようにとはいきませんが、せめて飛び回れるほどのスペースを用意してあげます。
部屋を一部屋用意し、放し飼いにします。
自由に飛び回るので、ケガをしそうなものなどは事故のもととなるため置かないで下さい。
ケージは、その中に閉じ込めるのではなく、あくまで隠れ家のようなスペースを作ってあげるために部屋に置き、自由に出入りができるよう常に入り口を開けておきます。
その場合、人目が気にならないよう板や布などで覆うようにします。
開放的な部屋の中に、一箇所落ち着いて身を隠したり休んだりできるような場所を作ってあげましょう。
切り株
出典:神戸花鳥園
シロフクロウは北極圏のツンドラという、大きな木が生えない地帯に住んでいました。
そのため、他の猛禽類と違って止まり木に止まって休むことはほとんどなく、主に地上で生活しています。
せいぜい切り株などの見通しの良いところに止まって休んだり、獲物に狙いを定めたりしているくらいです。
飼育する部屋にも、止まり木ではなくゆっくり休めるような大きさの切り株を、いくつか置きましょう。
革手袋
大型のシロフクロウは特にツメも大きく鋭利で握力が強いため、素手で扱うとこちらがケガをしてしまいます。
革手袋は扱う際の必須アイテムです。
爪きり
犬や猫などで使うハサミのような形のものがおすすめです。
定期的に切ってあげてください。
伸びすぎると鋭いかぎ爪が自分を傷つけてしまったり、飛び回るときにどこかに引っ掛けて怪我をする可能性があります。
水場
水飲みと水遊びのために、水場を置きます。
身体が入るくらいの広さで、浅めの容器がいいでしょう。
ピンセット
餌は手から与えるのではなく、ピンセットを使って与えます。
手で与えてしまうと、餌の時間ではないときにも人間の手を目がけて飛んでくることがあり、お互いに危険だからです。
シロフクロウの餌やりについて
餌は他の猛禽類と同じように、冷凍マウスや冷凍ひよこ、冷凍うずらなどを与えます。
雛のときは、大きすぎるため細かく刻んでから与える必要があります。
このような餌はペットショップや猛禽類を扱うお店に売られています。
ひよこよりうずら、うずらよりマウスが栄養豊富です。
おやつとして、たまにコオロギを与えると喜ぶかもしれません。
同じシロフクロウでも個体差があるため、一概には言えませんが通常の体重を維持できるような量、回数で与えます。
ほとんどのシロフクロウは1日に1~2回ほど与えるとちょうどいいと思います。