シマリスとの遊ばせ方、遊び方、習性、ゲージ外での散歩、ゲージ内のレイアウトの模様替えについて紹介します。
シマリスとの遊び方
シマリスの習性
具体的な遊び方の前に、まずはシマリスの習性からお話します。基本的に単独行動のみで、群れを成すことはありません。
赤ちゃんリスの頃からお世話をすると、懐いてくれて甘えん坊な一面を見せてくれたりもします。大きくなったシマリスの場合だと基本的に「人に懐く」ことはあまり期待できません。
シマリスは人に慣れない固体が多いだけでなく、最大の難点は秋から冬にかけて凶暴化してしまい、その期間はゲージの掃除で近寄ることすら危ない時があります。
凶暴化する原因ははっきりしていませんが、冬眠をしないシマリスにはよくあることのようです。
この時期は手加減なんて一切なく、全力で噛み付いてくるので、ひどい傷を負うことになります。
秋冬の期間中だけは「あの愛らしい子が?どうして?」と到底受け入れられないほどの豹変振りにビクビクしてしまいます。
敵意をむき出しにして飛び掛ってくる姿は同じリスとは思えません。でも、それは飼っているリスが悪いのではなく、リスそのものも習性で春になるといつもの愛らしいリスに戻ってくれます。
凶暴化の最中は園芸用のグローブをして最低限の掃除をするなどして、接触は手短に終わらせるしかありません。
ここまで読むと人に懐かない、見た目と違ってシマリスはかわいくない、と感じてしまうかもしれませんが、時間をかけて距離を縮める遊びかたがあります。
ゲージの外の部屋でお散歩
いくら広めのゲージで飼っていても運動量の多いリスにとって、ゲージの中だけではどうしてもストレスが溜まりがちです。
反復横飛びと言った異常行動を繰り返したり、ゲージをひたすらかじっていたりした時はストレスを感じているサインです。そんな時はゲージの外へ誘い出し部屋の中で探検をさせてあげましょう。
もちろん事前準備としてリスがもぐりこめないように隙間をブロックしたり、電気コードをしまったり、部屋のドアと窓を閉め切るなど安全を確保した上で、部屋へ出してあげましょう。
実際、ピアノの裏にもぐって出てこなくなったり、カーテンをよじ登ってレールに上を走りまわったりと想像以上に活発な動き方するので、
トラブル防止のためにも念には念を入れて準備を行ってください。その上でゲージの入り口を開放してあげるとよいでしょう。
この時、外に出るようにしつこくリスを追い込んだりせず、リス自身が自分から出てくれるのを静かに待ちましょう。誘い出しとしてゲージの外付近に好物のおやつを細かく切って並べておくのもよい方法です。
仲良くなるために普段はあげないちょっと特別なおやつを部屋のいろいろな所へ隠しておいたり、胸のポケットに隠しておいたり、ナッツなどを手の中に隠しておくのもよいでしょう。
最初は尻尾を膨らませて警戒しながら出てきますが、リスはもともと好奇心旺盛な小動物です。
安全とわかるとのびのび走ったり、ニオイにつられて近づいてきたり、手の上に乗っておやつのおかわりを催促したり、機嫌がいいと洋服の袖に入り込んでくることもあります。
もらったおやつを頬袋いっぱいに詰め込んで、せっせといつもの貯食置場へ運ぶかわいい姿を見ることができます。ここまで慣れてくると、毛布の中にもぐって寝てしまうなんてことも。
上手にゲージの外へお散歩をさせてあげられると、だんだん慣れてくるようになるでしょう。この時の注意点は、リスはとても神経質な動物なのでゲージの外で怖い思いをさせないように、気をつけてあげてください。
例えば、大きな音をたてたり、追いかけたり、かわいいのでついついベタベタとしつこく触ろうとしたくなりますが、しつこいのは嫌われるので、ここはぐっと我慢しましょう。
また、とてもすばやく動き回るので、誤って踏みつけてしまうような事故に気をつけてください。
ゲージの外への冒険を繰り返すことで、リスのストレス解消につながるばかりか、手渡しでおやつをあげたり袖の中に入り込んでお昼寝をするようになるなど、人とリスの距離がぐっと縮まって楽しくなりますね。
ゲージの外の部屋への散歩が好きになると、自分でゲージを開けて出てくるようにもなります。
そうなると気づかないうちに飛び出していることもありますので、入り口の施錠には注意が必要になります。
ゲージ内の模様替え
何ヶ月も同じレイアウトだとリス自身も飽きてしまい、ゲージの外へ散歩ばかりしたがるようになります。
また、ゲージに戻すとつまらないと感じて異常行動を起こすようになることもあるので、定期的にゲージ内の模様替えをしてみてください。
履かなくなった靴下をハンモッグへリメイクしてあげたり、モルモット用の回し車をつけてあげたり、ちょっと目先を変えてかじり棒を設置したり、2階と3階の仕切網をはずして1本の枝を木のように斜めに配置するなど、生活空間に変化をつけてあげるとよいでしょう。
ただし巣箱はいつも同じ場所にある方が安心します。またトイレはしつけられるものではありませんので、今トイレとしているところのままでレイアウトの変更を計画しましょう。
何度か模様替えをすると、お気に入りのアイテムや好んでよくやる遊び方がだんだんわかってくるので、リスのためにおもちゃをカスタマイズするなど工夫してあげるのも楽しいですね。
他のペットと違って距離の縮め方に工夫が必要ですが、人は危険でないとリスが理解できれば甘えてきたり、おやつを要求するまであと少しです。
大きなアーモンドをむりやり頬袋へ詰め込み口が半開きになったままの変顔で、部屋中をご機嫌に走り回る姿を見せてくれるようになります。
時間をかけて愛情タップリ接してあげてください。