熱帯魚の混泳には熱帯魚の種類によって相性があります。熱帯魚の大きさ(小型、大型など)や泳ぐ場所(底や水面)が大切です。
グッピー、ベタ、エンゼルフィッシュ、コリドラス、ディスカス、カラシン、ラスボラなど種類別の混泳の相性について。
熱帯魚の混泳に大切なこと
熱帯魚を飼育するために水槽やろ過装置、ヒーターなどの準備はできた。水槽を立ち上げて、水もいい感じにこなれてきた!いよいよお気に入りの熱帯魚たちを投入だ!やはりカラフルなグッピーもいいし、オスカーもいいなぁ。
いやいや、熱帯魚といえばエンゼルフィッシュかディスカスでしょ!ちょっと待ってください!好きな魚を次々に水槽に入れて飼育するのはあまりよくありません。購入するときは小さくても数か月で大きくなる種類も多数いますし、小型のままのものもいます。
当然同じ水槽で飼育を続ければ、いずれ、小型の熱帯魚は姿を消す確率がかなり高いです。せっかく一目ぼれして自宅でも快適な環境を作ってあげられる魚を見つけたのですから、みんな仲良く過ごしてほしいですよね。
今回は、それを実現できるよう混泳の相性の良い種類や大きさなどにスポットをあててまとめていきたいと思います。
魚が泳ぐ場所
一口に熱帯魚といっても、その生態は多種多様です。まず、自分が飼育しようとしている熱帯魚が水中のどこを泳ぐのを好むのか把握しましょう。
水面付近、中層、底ものに分けていきたいと思います。
水面付近
- ランプアイ
- クラウンキリー
- ハチェット
- デルモゲニー
- メダカ
など多数。
中層
- 環境に慣れてきたランプアイ
- ラスボラエスペイ
- グラスキャット
- グラミー
- ディスカス
など多数。
底もの
- 各種ローチ
- レッドテールシャーク
- コリドラス
など
魚の大きさ
魚の性格にもよるのですが、基本的には魚体は同じくらい物を選んで混泳させたほうが無難です。
中には多少大きくても温和な性格の魚もいますが、始めて飼育するならば、無理はしないほうがいいでしょう。小型、中型、大型に分けますので参考にしてください。
小型
- テトラ系
- グッピー
- コリドラス
- アカヒレ
- アフリカンランプアイ
- グラミー系
- 各種エビ
- メダカ
など
中型
- ファイヤーマウス
- ジャックデンプシー
- プレコ系
- ピーコック
- シャーク系
- ローチ
- グラミー
など
大型
- アイスポットシクリッド
- ピラニアピラヤ
- ブラックコロソマ
- ブラッグゴースト
- オスカー
- ガー
など
熱帯魚の種類ごとの混泳(一緒に飼える)の相性
小型カラシン、ラスボラと相性の良い熱帯魚
混泳しやすい魚が多いグループで、水草との相性もばっちりです。
小さい魚が多いので、中型以上の熱帯魚との混泳には十分気を付ける必要があります。
数を多く入れることで(過密にならないように)群れをつくって泳ぐ姿を鑑賞することができますよ。
オトシン、コリドラス、ローチなどと相性がよく、グッピーやプレコともいけるでしょう。大型魚とは混泳できません。
グッピーと相性の良い熱帯魚
グッピーは種類や色も豊富で人気があります。性格も温和で混泳に向いています。
しかし、大きな尾びれがかじられてぼろぼろになってしまうこともあるので、攻撃性の高い種類とは混泳させないようにさせましょう。
せっかくの美しいヒレもぼろぼろではかわいそうですしね。
おとぼけ顔のコリドラスやローチ、オトシンなどとは相性ばっちりで、カラシン、プレコなどとも混泳可能です。
しかし、エンゼルやディスカス、シグリッドなどとは避けたほうがよいでしょう。大型魚は完全不可です。
シグリッドやベタと相性の良い熱帯魚
小型のシグリッドはオス同士はもちろん、ペアでもけんかをすることがありますので、お互いの居場所のために隠れ家などを用意してあげるというでしょう。
ベタは闘魚とも呼ばれ、基本的には混泳に向かない魚です。それでも他種であればできないこともありません。
絶対にいけないのはオス同士を一緒に飼育することです。激しく争います。
エンゼルフィッシュやディスカスと相性の良い熱帯魚
まだまだ小さいときは小型の熱帯魚とも混泳できますが、成長した後はエビや小型魚は餌の対象となります。
ですので、先のことを考えるならば小型魚との混泳は避けましょう。
エンゼルフィッシュは比較的いじめがみられやすい種です。また、気が荒い個体も結構いるので、十分注意します。
底ものと呼ばれるコリドラスやローチと混泳することをおすすめします。ディスカスは同じ程度の大きさの熱帯魚であれば混泳することが可能です。
ただ、エンゼルと同じように特にエビはやめておいたほうがいいです。
コリドラスやローチと相性のよい魚
出典:中野愛魚園
底ものでしかも小型なので、水面を泳ぐ熱帯魚との相性はとてもよいです。同じ種類での混泳も容易です。
カラシン、グッピー、シグリッド、ベタ、エンゼルフィッシュ、ディスカス、オトシン、プレコなど、基本的に混泳しやすい魚です。
しかし、大型魚だけは避けましょう。
大型魚や古代魚など
自分よりも小さく、口に入る魚とは混泳できません。
水槽や十分なろ過装置などが必要になりますし、時間的にも経済的にも余裕のある人が飼育するのが望ましいと思います。
長生きしますので、中途半端な気持ちで飼育を始めないようにしましょう。
魚も人間と同じようにストレスを感じて、餌を食べられなくなったり、泳ぐことをやめたりします。
人間は病院へ行ったり、趣味に没頭したりして紛らわすことができるかもしれませんが、水槽内ではそれができません。
せっかく大切に飼育しようと決めた魚たちを、早死にさせたいアクアリストはいないと思います。
快適な環境でのびのび泳ぐ姿に癒され、魚たちから活力をもらいましょう。