飼いやすい、お世話が楽で手間がかからない熱帯魚の種類について。飼いやすいポイントは、丈夫、混泳しやすい、世話に手間がかからない、水質に煩くない、などです。
これらの性質を持った熱帯魚で、特にオススメの種類を紹介します。
お世話が楽、手間がかからない飼いやすい熱帯魚4選
プリステラ

出典:南米小型fish
半透明な体を持ち背ビレと胸ビレに黒と白のポイントがある、小型のカラシンです。
小さくても特徴的なポイントのお陰で地味にならず、群泳させれば水槽の主役級に目を引きます。
少数では物陰に隠れてしまい遊泳しないので、10匹程を一緒に入れてやると綺麗な群泳になります。温度は20度〜28度、水質は弱酸性〜中性です。
温度と水質のの幅も広く、大体の種類が適した水なので他の熱帯魚と混泳させる時も種類を選びません。餌の食いつきも良く、冷凍赤虫や人工飼料でも何でも食べます。
餌の種類は他の熱帯魚に合わせて大丈夫ですが、食欲が旺盛で餌の時間には活発に泳ぎ回る為、他の魚にも餌が行き渡るように気を配りましょう。
プリステラの良いところは、白黒のヒレのポイント以外は色味が主張しないことです。
体が半透明なので水草とのコントラストが爽やかな印象になり、同じ水槽に派手な熱帯魚を入れてもお互いに色味が主張しすぎることがなく、水槽のイメージが調和しやすいのです。
混泳させる他の魚を選べるので、アクアリウムをイメージ通りに仕上げることができますね。
コリドラス

出典:中野愛魚園
熱帯魚を紹介する上で必ず名前があがる、メジャーな魚ですね。
中層を泳ぎ回る派手な魚とは対照的に、下層で砂を掘り返して食べ残しの餌を掃除したり、太めの体を左右に振って一生懸命泳いでいる姿が一般的によく知られているようです。
コリドラスを飼育してみると、水草の上で休んでいたり、コリドラス同士でおんぶのように重なっていたりと何ともコミカルで癒される仕草も見かけることができます。
とぼけたような小型ナマズ独特の表情と相まって、コリドラスの魅力が発揮されています。
根強いファンがいるのも頷けますね。実は一言にコリドラスと言っても、その細分化された種類は160種を超えます。
鼻の長さでショートノーズ、セミロングノーズ、ロングノーズと3つに分けられており、更に色や柄でそれぞれに名前がつけられています。
有名で人気があるのは、模様がそのままの名前のパンダ、オレンジの胸ビレに水玉模様のステルバイ、体側面のスポットと尾ビレの縞模様が特徴のハブロースス、パープルの背中を持つシミリス、白コリと呼ばれるアルビノ種や赤っぽい体色の赤コリも人気です。
温度は20度〜28度、水質は弱酸性〜中性なので、大体の熱帯魚と混泳が可能です。
大人しい性格で攻撃性があまりないので、混泳するのは小さな魚でも問題なく、また同種を3〜5匹同じ水槽に入れても、仲良く暮らせます。
この場合は下層に沈んでいる食べ残しだけでは足りないので、コリドラスタブレットという沈む性質の餌を与えます。
ラミーノーズテトラ

出典:MARBLE [マーブル]
黄みがかったシルバーのボディに鮮やかな赤い頭部が特徴の小型カラシンです。
体の丈夫さ、水質の幅、混泳に向いている、餌の食いつきも良く人工飼料でも問題ないことなど、飼育難易度は低いです。
飼いやすさについてはトップレベルなので、水槽の立ち上げ時や初心者の方でも安心してトライできるでしょう。
温度は20度〜28度、水質は弱酸性〜中性ですが、頭部の赤色を鮮やかに発色させるならば、弱酸性に保つことをお勧めします。
また、頭部の赤色は健康のパロメーターでもあり、体調が良く元気な個体は赤色が綺麗に発色します。
環境が最適だと、肩や胸ビレまで発色するようです。
通常このタイプの魚は10匹以上で群泳しますが、ラミーノーズテトラは群泳性が強く3匹からでも集まって泳ごうとします。
その為物陰や狭い所は苦手で、広いスペースを群れて遊泳することを好みます。
水槽の中層〜下層の辺りを遊泳するので、コリドラスなどの下層にいる魚との混泳する時は、餌が行き渡るように注意しましょう。
ネオンドワーフレインボー

一見するとシルバーボディの何の変哲も無い魚に見えますが、照明が明るめの水槽で飼育すると、ネオンドワーフレインボーの魅力に気づくことができます。
鱗が照明を反射することでプリズム効果が生まれ、青や緑など変化に富んだ色合いに見えます。
ヒレは濃いオレンジ色に色づき、泳ぐ度にヒラヒラと揺らめく様は繊細な美しさです。雌よりも雄の方が綺麗な体色になりますが、成熟すると同種と縄張り争いになることがあります。
水草を多めに配置して隠れる場所を作ることで、争いを回避できます。他の種類の魚とは相性が良いので、同じくらいのサイズならば混泳も可能です。
温度は20度〜25度、水質は中性と、初心者でも管理しやすい水質で飼育できます。また、多少酸性に傾いたり温度が高くても飼育できるので、あまり水質にうるさくありません。
新しい水を好むので定期的に水換えして、水流がある程度あると良いでしょう。人工飼料も冷凍赤虫も食いつきがいいので、餌には困りません。
テトラやカラシンと違って繁殖することもできますが、水草に産みつけた卵は食べられてしまう危険かつきまとい、回収して稚魚まで育てることは難易度が高くなってしまいます。
飼いやすいということは他の熱帯魚と比べて多少扱いやすいという事で、温度管理や水質保持、餌やりや水換えなど、お世話が必要な事に変わりはありません。
大切にお世話すれば、鮮やかに発色して目を楽しませてくれるでしょう。