ペットとしてのモモイロインコの飼い方、性質、性格、鳴き声、寿命、生息地、餌、嘴、噛む力、ピンクのオウム、飼育ケージについて。名前の通り、ピンク色の羽が特徴のモモイロインコ。インコと言う名前ですが、冠羽があるのでオウムの仲間です。
オウムの中では飼いやすさは断トツでNo.1です。
モモイロインコってどんな鳥?
体重・大きさ
- メスは体重:約350g
- 体長:約35㎝
- オスは体重:約350〜400g
- 体長:約35〜38㎝
大型の鳥です。
ピンク色の綺麗な鳥
首回りからお腹がピンク色、背中と尾羽が灰色、冠羽がピンクがかった白色をしています。
前から見ると桃色ですが、後ろ姿は灰色で意外と地味な印象です。
寿命
寿命は約40年とされています。長生きしますので、自分の寿命も考えた上で、最後まで面倒を見ることができるかよく考えて飼い始めないといけません。
原産国
オーストラリア全域の内陸部に生息しています。現地では農作物を荒らす害鳥とみなされています。
モモイロインコの鳴き声
多くのオウム類は朝と夕方に雄叫びをあげます。しかしモモイロインコはこの雄叫びをほとんどしない為、オウム類の中では静かな鳥です。
声の大きさも他のオウム類と比べて小さいです。しかし頻度は少ないですが大きな声で鳴くことはあります。
一般的にはオスよりもメスのほうが静かな傾向があります。しかし個体差が非常に激しいですし、若い頃は静かでも性成熟すると大きな声を出すようになることもあります。
静かな方とはいえ、これも「オウム類の中では」であり、小型インコとは比べものにならない程の声量です。アパート等で飼う場合、よほど静かな子でない限り徹底した防音が必要です。
アクリルケース、防音カーテンなどでは若干声を緩和する程度にしかなりません。場合によっては防音壁を貼る等大掛かりな対策が必要です。
一軒家の場合でも隣の家との距離が近いのであれば対策をしたほうがよいでしょう。おしゃべりはよく覚えますが、あまり鮮明にしゃべることはできないようです。
モモイロインコの嘴・噛む力
大型のオウム類は皆嘴の力がすごく強いです。しかしモモイロインコは他の種類に比べて噛む力が弱く、他の種類に比べて破壊活動もあまりしません。
そういった点でオウム類の中では非常に飼いやすい種類です。しかしあくまでも「オウム類の中では」です。
一般的に飼われている小型のインコとは全く比較にならない程の力の持ち主です。破壊されたら危ないものは絶対にモモイロインコに与えない、近くに置かないようにしましょう。
特に電気のコードは要注意です。本気で齧らなくても少し軽く齧っただけで簡単に破壊してしまいます。
ペットとしてのモモイロインコの飼い方
体が丈夫
モモイロインコは環境への適応能力が高く、暑さ、寒さ、乾燥に強く体が丈夫です。
健康な成鳥であれば、過度な保温、冷房は必要ありません。寒暖差の激しい日本でも比較的安心して飼うことができます。
ケージの選び方
体が大きいので、当然鳥かごも大きなものが必要になります。カゴの中で自由に動き回れるサイズのものを選びましょう。
噛む力が強いので、一般的なインコ用や小動物用のカゴだと網を齧って歪ませてしまいます。丈夫で太い網のものを選びましょう。
カゴを齧るのを防ぐためにも、齧って遊べるおもちゃを必ず用意してあげましょう。体の大きさに合わせておもちゃも大きいものが必要になります。
柔らかいものだとすぐに破壊されてしまいますので硬めのものがオススメです。放鳥中もいろいろなものを齧りますので、危ないものはあらかじめ片付けておいてください。
モモイロインコの性格
なつきやすい
とても好奇心旺盛で活発で、スキンシップを好みすぐに寄ってきてくれます。初対面の人ともスキンシップをとろうとする子も多いようです。
撫でられるのが大好きで、甘えん坊です。そのため、日頃からたくさんスキンシップをとってあげないとストレスになってしまいます。
飼い主の気を引くために大声を出すこともあります。毎日必ずカゴから出して遊ばせてあげてください。
どうしても忙しくて出してあげられない時でも、カゴの中に手を入れて撫でてあげる、声をかけてあげるだけでもいいので毎日かまってあげてください。
しつけがしにくい
モモイロインコは明るい性格が影響して、叱られてもすぐに忘れてケロッとしてしまうことが多いようです。そのため叱ってしつけるというのは向いていません。
叱ってしつけるのではなく、モモイロインコが呼び鳴きや無駄噛み等悪いことをしたくなくなる環境を整える努力をした方が良いでしょう。
呼び鳴きしている最中は部屋に行かないで鳴いていないときに部屋に行く、人間の手を齧るよりももっと楽しいおもちゃを用意する等です。
モモイロインコに合わせて人間側が工夫する必要があります。また悪いことをしなかったときに褒めてあげるのも有効です。
モモイロインコの餌
肥満に注意
モモイロインコは体内に栄養を貯蓄でき、常にエサを食べられるかどうかわからない野生ではこの性質が役立っています。
しかし飼育下で常にエサを与え続けられる環境では肥満になりやすいので注意が必要です。
なるべく低カロリーの食事を心がけましょう。ペレットであれば低脂肪のものを選びましょう。シードであれば、ヒマワリの種等高脂肪のものは控えめにします。
食性
野生では木の実や植物の種以外にも、木や草の根を食べているようです。野生での生活に近づける為に飼育下でも人参などの根菜を与えると良いでしょう。
昆虫も食べているようですが飼育下で昆虫を与えられることはあまりありませんので必ず必要というわけではなさそうです。与えるとしてもごく少量で良いでしょう。
木の上で食事をするのではなく、地面に落ちているものを拾って食べるという特徴があります。そのため飼育下でも下にエサをばら撒いて食べさせるのも面白いかもしれません。
いかがでしたでしょうか?飼うのには相当な覚悟が必要な鳥ですので初心者には向きません。
しかし小型や中型インコの飼育経験があり、大型に挑戦してみたい方にはオススメの種類です。
飼育環境を整えられ、最後まで面倒を見ることができるのであれば、とても楽しい家族になること間違いなしです。