ペットで人気のハリネズミ。ハリネズミの飼い方、餌の与え方、適した温度、生息地、大きさ、なつくのか、食べさせてはいけないものなどについて紹介。
最近、ペットショップでよく見るトゲトゲのかわいい生き物をご存じですか?その正体は、ハリネズミです。ここ2~3年で急激にペットとしての人気が爆発し、ハリネズミに関するフードや書籍も増えてきました。
きっかけはSNSでの入浴風景や写真など、エキゾチックアニマルが身近に感じられるようになったからでしょう。しかし、軽い気持ちでお迎えしたはいいけどどうしたらいいのかわからない。具合が悪そうだけど近所の獣医では診察してもらえなかった。
という相談をよく耳にします。ほとんどの飼い主さんは、自力で解決して可愛がっていますが中には心無い人もいるのも事実…正しい知識、お迎えする準備を整えてハリネズミライフを満喫しましょう。
ハリネズミってどんな生き物?
ハリネズミは夜行性。ハムスターと同じように夜中にカラカラと回し車を回すので、その音を我慢できる自信がある人に向いています。
回し車を回すの?と思う方もいるでしょうが、かなりのスピードで一心不乱に回し車を回します。
その姿はとても可愛いので動画サイト等で一度見ていただきたいくらいです。
生息地
タイ、インド、日本ヨーロッパなどにも分布していますが、日本のペットショップで売られている子の多くはこの3か国。
値段は日本で生まれた子が高く、海外で生まれた子は安い傾向にあります。
適した室内の温度
体長は15cm前後ですが、雄はもう少し大きいです。適した温度は25度~29度。暑すぎるのも寒すぎるのも苦手です。
暑すぎると夏眠、寒すぎると冬眠してしまいます。飼育下でのこういった行動は負担が大きく命を落とす可能性大。
風で体温調節ができないので必ず空調で温度管理を徹底してください。
ハリネズミの飼い方
ハリネズミは懐く?
ハリネズミを飼う前に冒頭でも少し触れましたが、ハリネズミブームの火付けはSNSの動画だと私は考えます。
私が飼い始めた頃、ハリネズミの販売をしているのはエキゾチックアニマルの専門店や、爬虫類などを扱っているペットショップのみでした。
フードも2種類程度で、書籍はかなり昔に発行されたものだけ。ほとんど生体について知られておらず、飼い主同士の情報交換で成り立っていました。
まず、SNSで見るようなハリネズミになる可能性は限りなく低いという事を認識してください。
ベビーの頃から飼っていて、人に慣れていても抱っこが嫌いだったり、かまわれるのが嫌いな子がほとんどです(もちろん、なれてくれる子もたくさんいます!)。
そして、水に浮かべる入浴方法は風邪の原因となります。ハリネズミの毛は密度が高く乾くのにも時間がかかり、急な冷え込みで命を落とす可能性があるので注意してください。
ただ、よくうんちを踏むので、プラケースに1~2cm程度ぬるま湯をはり足湯をさせます。その中でしばらく歩かせることで綺麗になりますし、気持ちいいのかうとうとし始めるので絶対に目を離さないようにしてください。
「ハリネズミを飼う前に」と題しましたが、まずハリネズミに対するイメージと現実について説明しました。あんなに懐いたらかわいいですよね。もちろん、個体差や接し方で変わってきます。
しかし、ハリネズミはエキゾチックアニマルだということ。見て愛でる生体だということも知っておいてください。
ハリネズミの餌・食べる物
昆虫、ハリネズミフード、ささみ、マウス、ゆで卵、コーンなどとても偏食家です。
昨日まで食べていたものを急に食べなくなります。ハリネズミが飽きないように、毎日ローテーションしながら与えてあげましょう。
最近ではミネラルや栄養不足を補うゼリーやサプリ、栄養補助食品も多数出ています。
いつものエサに加えて与えることでしっかりと栄養を取ることができます。ハリネズミの特徴として、昆虫や冷凍マウスを食べるという事があります。
昆虫はミルワームやコオロギを与えますが、生餌の場合には昆虫に栄養を与えてからハリネズミにあげましょう。エサを食べていない昆虫は栄養価が低く、ハリネズミの為にもなりません。
自宅で繁殖も可能なので、しっかりと栄養をつけた昆虫を与えましょう。冷凍マウスは必ずベビーを一口大にしてあげましょう。とても喜びます。
マウスは与えても与えなくてもいいですが、栄養価が高いのでできれば…というものです。
しかし、昆虫はハリネズミにとって必要な栄養の1つ。虫を上げるのは無理!という人はハリネズミの飼育を再検討してください。
実は私も最初はかなり抵抗がありましたが、すでに家でトカゲなど爬虫類を飼っていたこともあり、母に教えてもらいながら与えていました。
ハリネズミのことが大好きであればすぐに慣れます。なぜなら、ミルワームを与えたときに目が爛々と輝きとてもおいしそうに食べること。
普段だっこがすきじゃないのに、ミルワームが見えると寄ってきて膝の上に乗ることもありました。あまりの可愛さについつい食べさせてしまいますが、肥満の原因になるので与えすぎには注意しましょう!
最後に情報が少ない中、SNSからの間違った知識でハリネズミを飼い始める人が増えています。懐かないからと捨てたり、人にあげたりする人も後をたちません。
珍しく可愛い生き物だからと、興味本位で飼うのではなく事前にハリネズミがどのような生き物なのかをしっかりと勉強し、お迎えの準備をしてあげてくださいね。