メジャーなペット金魚を飼育しているなら繁殖させたいです。金魚の繁殖方法、産卵の時期、孵化、稚魚、餌の与え方、雄雌の見分け方、産卵の準備、卵を産むための水草、妊娠、産卵行動、年齢、水槽、ヒーターなどについて。
金魚の繁殖を成功させましょう。
金魚の繁殖
金魚を飼育していると、どんどんのめりこんで、特に用事もないのにペットショップのアクアコーナーを覗いてみたり、近くの金魚屋に顔を出したりするようになりますよね。そこで、思うのが、毎回好みの金魚に遭遇することです。
金魚の種類や模様は多種多様で、本当に1匹として同じ個体は存在しません。そんな自分だけの金魚を、自分の水槽で繁殖させて、最高の金魚に育て上げることができたら…
考えただけで夢のような話ですよね。今回はそんな繁殖についてまとめていきます。
オスとメスの見分け方
基本的に産卵時期になるとオスはメスを追いかけまわすようになります。
結構しつこく、いじめているのかとも思うほどですが、これは追尾と呼ばれる行動で、いたって普通のことですので、メスが傷ついたり、明らかに弱っていたりしなければ隔離しないようにしましょう。
なので、まず、元気いっぱい追い回している個体はオスである可能性が高いです。また、オスは胸鰭やエラの付近にポツポツとしたものが見られます。
これを追星と呼び、しっかり観察してやれば確認することができます。オスがメスを追い回すので当然メスは逃げ回ります。
しかし、オスも何とか子孫を残したいので必死になってメスを追いかけます。観察していると本当にしつこいなぁと感じることもあります。
やがてメスが観念したかのように水槽の隅のほうに追いやられ、そこでカップル成立です。ここから何回か分けて産卵と放精を繰り返し受精をします。
なお、一度に産卵する卵の数が多いので、水槽内の水がかなり汚れます。(汚れという表現が正しいかはわかりませんが、白く濁ったようになるので・・・)そのまま放置するとほかの金魚にも悪影響なので、換水をするなどして対応してください。
金魚の産卵の時期
金魚は寒い時期、餌もあまり食べずに底のほうでじっとしています。少しずつ暖かくなると活動も活発になり、春になれば産卵シーズンです。
金魚にもよりますが、室内でヒーターを使用している場合、年中産卵する個体もいれば、全く産卵しないものもいるそうです。
金魚は水温の変化で四季を感じ取り、そして産卵時期がきたら産卵するメカニズムがあるといわれています。
また日照時間も関係しているそうで、繁殖を考えているのならばその点も考慮してみましょう。話を戻すと、金魚の産卵時期は春から秋にかけてです。
金魚の産卵のための準備
オスがメスを追尾したり、体の変化が見られた時は産卵の兆候ですので、もし繁殖を考えているのならば次のものを準備しておきましょう。
- 卵を産むための水草など
- 卵を隔離しておく水槽やケースなど
- 赤ちゃん金魚用の細かい餌
最低限、これだけあれば赤ちゃんが孵化しても何とか対応することができます。卵を確認したら、食べられないうちに隔離用の水槽に避難させましょう。
寒い時期の産卵でなければヒーターなどは不要です。基本的に常温でかまいません。人間があまり手を加えすぎると、成長の阻害になることもしばしばあります。
金魚の孵化
卵から孵化させる場合、水温が大きく関係してきます。高ければ高いほど早く孵化させることができるのですが、ヒーターを不要と前述しているので頭の片隅に入れておいてください。
個人的には自然に任せて、しっかりと卵の中で成長してから孵化してほしいと考えているので、よっぽど寒くなければヒーターは使いません。しかし、もちろん使用してもかまいません。飼い主さんの考えによります。
稚魚について
孵化した稚魚は驚くほどか弱く、すぐに死んでしまうのではないかと思うくらい力なく水中を漂います。泳ぐというよりは、ただ水の中にいるだけ、といった感じです。
それでも大切な命ですので、しっかり観察し概ね3日程度してから餌を与えるようにしましょう。それまでは、メダカと同じようにお腹の養分で十分生きていけるので心配ありません。
金魚の餌の与え方について
孵化後、3日間は与える必要がありませんので、観察にとどめておいてください。また、稚魚にとって激しい水質変化は大変なストレスになりますので、換水も不要です。
カビの生えた卵や無精卵は水質を悪化させる原因になりますので早めに取り除くようにしてください。さて、何とか3日経過して体のそれぞれの器官が出来上がろうとしているところで餌を与えます。
餌は稚魚用のものが売られています。粉末タイプのものがいいでしょう。しかしながら、稚魚は人工飼料よりも生餌を好むことが多いです。
そこでブラインシュリンプというものがありますので、こちらを利用してみてもいいかもしれません。飼育環境やお財布の中身と相談してみてください。
水をあまり汚したくないので、餌は少量で結構です。これは成長してからもそうですが、金魚の死因をたどっていくと、大抵餌のやりすぎにたどり着きます。
病死といっても、病気になるには水質の変化に気が付かない。水質を変化させた原因は、食べ残した餌という感じです。十分気を付けて食べきれる量を与えてください。