ピンと耳が立った猫もとても可愛いですけど、最近人気の高いスコティッシュフォールドの耳は垂れていて可愛いですよね。
そんなスコティッシュフォールドは、耳が垂れている分、通気性が悪く、耳垢や雑菌がたまりやすいので、耳をこまめにチェックをして、定期的に耳掃除が必要です。スコティッシュフォールドの耳掃除の仕方を紹介します。
スコティッシュフォールドの耳かきについて
耳掃除の仕方
頻度は3日に1回ほどで、やわらかいコットンやガーゼに専用のイアークリーナーをしみこませて、見える範囲を拭きとってあげたり、ウェットティッシュなどを利用して掃除をします。
クリーナーは動物病院やペットショップ、時折スーパーのペットコーナーで販売されています。
あまりしみこませる水分が多いと、耳掃除後蒸れやすくなるため、水分はほどほどにします。最初は嫌がるかもしれませんが、根気よく、優しく叱ったり、励ましながら、できるだけ最後までやりましょう。
無理矢理はストレスが多くなりますが、毎回途中で止めてしまうと、成猫になってから耳掃除をさせなくなってしまうそうです。
綿棒での拭き取りは、耳の鼓膜を傷つけ、汚れを押し込むことになるのであまりよくありません。
どうしてもの場合は、赤ちゃん用のやわらかい綿棒がいいようです。
やり方は、猫の耳をめくって、小指にコットンなどを巻き付けるなどして、耳の入り口付近をやさしく拭き取るようにします。
猫は正面から行われるのを嫌がりますので、必ず同じ方向を向きながら、頭を軽く固定してやります。
少し取りにくいものは無理せず、専用のイアーローションをしみこませたコットンなどで、じっくりと角質を柔らかくするように当てて、そのあとに拭き取りましょう。
健康な猫では、耳垢はわずかで、ほとんど臭いません。
飼っている猫の耳垢が臭いがきつかったり、黒い耳垢がたまっている時は、獣医師に相談が必要です。
黒い耳垢の正体は?
耳ダニ(耳疥癬(みみかいせん)や耳ヒセンダニとも呼ばれます)かもしれません。
耳ダニは猫や犬の耳の中に生息して、繁殖力が強いため、感染するとあっという間に耳ダニの糞や死骸が混ざった、黒い耳垢がたまっていきます。
耳をしきりに搔きむしったり、頭をぶんぶん振るようになったら、いよいよ注意が必要です。
搔きむしって皮膚を傷つけてしまったり、感染症や外耳炎、中耳炎、内耳炎に進行してしまったり、激しいかゆみからうつや食欲不振を引き起こすこともあります。
症状が進行する前に早めに検査をして、治療を始めましょう。外耳道を洗浄し、点耳薬を塗布して炎症を和らげるのが一般的な治療だそうです。
ただ、何度も動物病院に連れていくことは、猫にとっても大変なストレスです。
最初の検査までにもし可能であれば、落ちた耳垢を拾い集めておき、獣医師にあわせて診てもらうのをおすすめします。
耳ダニは死骸でも顕微鏡で見れるそうで、発見につながりやすくなります。
また、多頭飼いをしている場合は、耳ダニに感染している猫との接触を避けさせます。
そして、室内で飼うようにすることがいいでしょう。そもそも親猫が感染していたら、必ずといっていいほど子猫にも感染しているようです。
また外の動物と接触したり、飼い主がその卵を持ち帰ったり、宅配便の段ボールなど、家猫にも危険がいっぱいです。
生活環境にはたくさんの耳ダニの卵や幼虫がいるので、こまめにカーペットや毛布、部屋の隅まで掃除や洗濯をしましょう。
たかが耳垢…と放っておかず、もし、愛猫が耳を痒がっていたら、すぐに診てもらいましょう。
耳ダニは適切な治療を徹底して行えば、根絶できる感染症です。2~3週間程獣医によく相談をし、根気強く治療をしていきます。
まれに検査で耳ダニはいないという診断が出され、黒くてもふつうの耳垢だったというケースがあります。
皮脂が多いオス猫など体質的に耳垢がたまりやすい猫もいるようです。
ただ痒がる、頭を振るなどの症状は、耳ダニでなくてもなんらかの異変のサインなので、放っておかずに獣医に相談しましょう。
耳垢をためてしまって、そこに細菌が感染してしまうと、外耳炎を発症し、耳たぶが内出血で大きく腫れ上がってしまったり、耳の穴がふさがったりしてしまう場合もあります。
外耳炎は先に述べた耳垢や耳ダニと、カビ、細菌、アレルギーなど原因は様々ですが、耳ダニの症状と同様、しきりに後ろ足で掻いたり、頭を激しく振ったり、耳を壁にこすったりし、耳垢は黒いべとべとしたものから、悪臭をともなう垢まで、原因によって異なります。
耳ダニが原因のものも含めた外耳炎は、獣医が最も多く遭遇する耳のトラブルだそうで、進行すると顔面神経痛や平衡感覚麻痺などおそろしい病状にまで発展することもあるので、決して侮ってはいけません。
いずれにしても、日頃から大切な愛猫のしぐさや耳の中に異変がないか、観察をし、症状が軽いうちから早めに対処してあげられるといいですね。自分の判断に任せず、専門家(獣医)に相談することがとても大切です。