「ヒトとは違う、珍しい動物を飼ってみたい!」という人にオススメなのが、今人気上昇中の『コツメカワウソ』。
見た目はフェレットに似ていてとっても可愛いコツメカワウソですが、どのようにして育てればよいのでしょうか。
この記事ではコツメカワウソの飼い方についてご紹介したいと思います。
コツメカワウソとは?
主に東南アジアに生息するイタチ科のカワウソで、河川の周辺や湿地などに生息しています。
体長は40~60 cm、体重は1~6 kg程度であり、カワウソ類の中では最も小さい種類です。
小さい体に対して尻尾はしっかりとしていて長く、体長の三分の一ほどもあります。
コツメカワウソは名前の通り爪がとても小さく、指先からはみ出ることはまずありません。そのため、安全に飼育できるという点も人気の理由の一つです。
ペットとしての魅力
出典:池袋経済新聞
頭がどちらかというと平べったく鼻が突き出ていて、耳が小さいのがコツメカワウソの特徴です。
指先が丸く愛らしい表情が魅力です。
毛色は全体的に暗い灰褐色ですが、おなか側に行くにつれて白っぽくなります。
コツメカワウソは人なつっこく、よく遊びますし、表情が豊かで愛らしい仕草が魅力的です。
また、群れで生活するためコミュニケーション能力が高く、頭が良い動物なので、トイレのしつけや芸を覚えさせることもできるかもしれませんね。
犬に匹敵するパートナーとしても期待できそうです。
夜行性ではないので、夜に騒がしいという悩みも無縁です。
寿命
飼育下での寿命は10~15年ほどで稀に20歳以上まで生きますので、犬や猫と同じくらいと思ってよいでしょう。
1歳半で大人になります。
家族単位で生活する生き物なので複数飼いの方がオススメです。
販売価格
コツメカワウソは世界的に数が減少してきており、絶滅危惧種に指定されいます。
ワシントン条約により輸入は不可能に近いので、日本では人工繁殖された個体だけが流通しています。
野生では一年に一回程度、一度に2頭ほど子どもを産みますが、飼育下での繁殖は難しいので希少性が高く、お値段は安くとも60万円以上と考えた方が良いでしょう。
人気上昇中なこともあり、赤ちゃんを購入したいなら100万円以上する場合もあります。
ちなみにコツメカワウソに似ているフェレットの場合、毛色にもよりますが2万円から購入できます。
金銭的な余裕と、フェレットじゃなくて絶対にコツメカワウソが飼いたい!という意思がなければ飼育はあきらめた方が良いかもしれませんね…。
コツメカワウソの飼い方
出典:動物園写真クラブ愛媛
水浴び
水辺に棲む動物ですので、一日一回の水浴びが必要となります。
浅く水を張ったお風呂に入れて遊ばせてあげるとストレス発散にもなります。
ただ、水浴びをしないとストレスが溜まってしまうので、残り湯で構わないので毎日欠かさず遊ばせてあげましょう。
ぬるめのお湯に一緒に入ることも可能です。ただしその場合は、のぼせないように後で水を浴びさせて体を冷やしてあげましょう。
お散歩
コツメカワウソはイヌと違って、首と頭の太さに差があまりありません。
お散歩をする場合は首輪ではなく、ハーネスタイプのものを使用すると良いです。
餌の与え方
野生では魚やザリガニ、貝、カエルなど、水中の動物を捕まえて食べます。
稀に森林の小動物を食べることもあります。
フェレットフードを中心に、
- ドッグフード
- キャットフード
- 新鮮な魚介類
- エビ
- カニ
- 貝類
などを組み合わせて与えましょう。
餌の量は体重の15%ほどと言われていますが個体差がありますので、栄養不足や肥満にならないように、専門店や動物病院の先生と相談しつつ与えてください。
そして可能であれば、生きたドジョウやカエルなどを池に放し、狩りをさせた方が良いでしょう。
生餌の方が栄養がありますし、活発なコツメカワウソの欲求を満たすことができます。また、前足で獲物を捕まえるという野生の姿を見ることもできます。
温度管理
コツメカワウソは東南アジアなどの日本より暖かい地域に生息する動物ですので、室温に気を付ける必要があります。
特に寒い地域にお住いの方は、冬の光熱費がかさむことを念頭に置いておきましょう。
ゲージ
コツメカワウソは活発ですので、犬、猫用のしっかりした広めのゲージを用意しましょう。
好奇心旺盛ですので、放し飼いにしておくと、思わぬ怪我や部屋を荒らしてしまう可能性があります。
かかりやすい病気
出典:animol ~アニモル~
何だか元気がないなーと思ったら、食欲不振か寄生虫が原因である可能性が高いです。
ストレスが溜まると食欲不振に陥りやすいですが、他の病気が原因であまり餌を食べないという事も考えられます。
カワウソはペットフード以外に魚介類が必要ですが、魚や貝に寄生虫がいる場合があります。
体調が変だと感じたらすぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
体臭
テレビや写真を見る限りとっても可愛いコツメカワウソですが、実は体臭が結構強いのです…。
これは盲点だったのではないでしょうか。
触れていて臭いがうつることもあります。コツメカワウソは遊びが大好きですので、触れないわけにはいきません。
飼育する際は、事前に動物園やペットショップで臭いを確かめ、我慢できるかどうか充分考えてからにした方がよさそうですね。
病院を見つけておく
カワウソを診られる獣医さんは、あまり多くありません。
もしもの事故や病気の際に、病院が見つからない!と慌てることになってはいけませんよね。
飼い始める前に、お近くにカワウソを診てもらえる動物病院があるかどうか調べておきましょう。