チークを塗ったようなオレンジ色のほっぺが可愛らしいオカメインコ。可愛い見た目となつきやすさ、飼いやすさから人気の高いペットです。
寿命が15〜20年と長いのも魅力です。オカメインコの飼い方、飼育環境、飼育に必要なもの、餌、ヒナ、ケージ、止まり木などについて紹介。
オカメインコはヒナから育てなくてもなつく?
インコを飼うからには、ヒナから育てて手乗りにしたい!誰もがそう思うでしょう。
しかし、オカメインコのヒナはとても繊細で、ちょっとの環境の変化や温度変化、間違ったエサやりですぐに体調を崩してしまいます。
初心者にはヒナから育てるのはすごく難しい種類です。オカメインコはとても人懐こく甘えん坊な性格なので、ヒナからでなくても十分に懐いてくれます。
と言っても若ければ若いほど懐きも早いですから、早く懐かせたいなら大人のインコよりは、一人でご飯を食べられるようになった頃の若いインコをお迎えするのがベストです。
オカメインコの飼育に必要なもの
ケージ
鳥かご 必ず必要なのは鳥かごです。羽を広げても十分な広さのある鳥かごを選びましょう。
オカメインコは尾羽が長く、意外と大きな鳥です。その分鳥かごのサイズも大きくなります。
大きさは幅50㎝×奥行50㎝×高さ50㎝がオカメインコ1羽で飼育する際のちょうどいいサイズと言われています。
止まり木
鳥かごに付属されている止まり木はオカメインコには細すぎることが多いので、その子に合った太さのものを必ず付けてあげましょう。
木を掴んだ際、指が木の3分の2程を覆うくらいがベストです。違う高さに2本入れてあげるのが理想です。
餌・水入れ
エサ入れ、水入れ 大抵は鳥かごに付属しているものをそのまま使って問題ないです。
食器が深すぎて食べにくそうなのであれば、別のものに変えてあげましょう。
鳥用の食器はかごに引っ掛ける金具がついたものが一般的ですが、オカメインコは力が強く好奇心旺盛なので、自分で食器を外してしまう子が多いです。
金具を曲げて外れにくくして使いましょう。
おもちゃ
おもちゃ その子の性格に合った、なおかつ楽しく遊んでくれるものを選びましょう。
オカメインコはカミカミ齧って遊ぶおもちゃを好む子が多いようです。
臆病な性格なので、あまり大きなおもちゃは怖がる可能性大です。また初めて見るものは警戒するので見慣れさせてからカゴに入れましょう。
ヒーター 冬など必要に応じて使います。オーストラリア出身の鳥なので、暑さにも寒さにもそこまで弱くはありませんが、1歳になる前のオカメインコはとても繊細です。
最初の冬は特に、しっかり保温してあげましょう。二回目以降の冬は健康な子であれば15度を下回らなければ大丈夫です。
オカメインコの飼い方
餌の与え方
主食 オカメインコは穀食性の鳥で、主に植物の種子を食べて暮らしています。飼育下でも穀物メインの食事が一般的です。
アワ、ヒエ、キビ、カナリーシードの4種のミックスフードが最も一般的です。
体が大きい分、セキセイインコなどの小型のインコよりも多くのエネルギーが必要です。
しかしそんなに活発に動き回る種類ではないため、ヒマワリの種数粒やオーツ麦をミックスフードに加える程度で十分です。
1日に必要な食事量は、体重の約10%と言われています。しかし気温や換羽中かどうか、体調によって必要量はかなり変わってきます。
副食 シードだけではインコに必要なビタミン、ミネラルは全く足りません。小松菜などの青菜でビタミン補給が必要です。できれば毎日、500円玉くらいの葉っぱを与えると良いでしょう。
またボレー粉やカトルボーンでカルシウム補給も必要です。特にメスの場合、卵を作るのに大量のカルシウムが必要になるため、産卵しているときは特に多めに与える必要があります。
これらをバランス良く与えるのが大切ですが、難しい場合、水に混ぜる総合ビタミンのサプリメント、エサにかけるカルシウムのサプリメントもありますので活用しましょう。
また、ペレットと呼ばれる総合栄養食も存在します。それと水だけで必要な栄養が全て摂れるという便利なものです。
しかしペレットの難点は、食べつきが悪いこと。特にオカメインコは食にうるさく、大人になってから与え始めても、一生食べない子もいるようです。ペレットを食べて欲しいのならなるべく早い時期から与え、少しずつ慣らしましょう。
オカメパニックに注意
オカメインコはとても臆病な性格なので、夜間急に暴れ出す「オカメパニック」を起こすことが多くあります。
地震や雷、強風などにびっくりして起こります。野生の鳥は常に危険と隣合わせです。物音がしたら空高く舞い上がり、外敵から身を守っています。
しかしケージの中では高く飛ぶことができずにカゴにぶつかり、ぶつかった衝撃でびっくりし、また飛び立とうとしてまたぶつかり…を繰り返します。
出血や酷いと骨折してしまうこともあります。臆病なオカメインコは他の鳥種に比べ、このパニックに陥ることがものすごく多いのです。
オカメインコの中でも特に赤目の品種に起こりやすいと言われています。
パニックを起こしているとついつい電気をつけて様子を伺いたくなりますが、急に明るくなるとさらにパニックを起こしてしまいます。
小さなライトなどで照らすのもよくありません。小さな光を猫や猛禽類の目と勘違いし、さらにパニックになります。
優しく名前を呼ぶなど声をかけてあげることで少しずつ落ち着きを取り戻すようになります。
オカメパニックの予防策としては、夜間真っ暗にしないことです。目が見えることで、パニックに陥りにくくなります。また飼い主への信頼度が増せば、ちょっとしたことでは動じなくなります。
しかしオカメインコ本来の性質上、オカメパニックを完全に防ぐことは不可能です。カゴの中にあまりおもちゃを入れすぎないなどし、もしパニックを起こしてもケガをしにくい環境を作ってあげましょう。