短い足と長い胴という特徴ある体型に大きな耳とまんまるの目で常に人気トップ3に入るダックスフンド。
様々な毛色や毛質によって異なる性格、3種類に分かれる体の大きさ等バラエティに富んでいます。
そんなダックスフンドの飼育方法や性格、なりやすい病気等ご紹介していきます。
ダックスフンドのルーツと特徴
ドイツ原産の犬種でドイツ語でアナグマを追う犬という意味でダックスフンドと呼ばれています。
英語読みでは語尾がフンドとなりますがドイツ語ではフントと語尾は濁しません。
16世紀頃様々なハウンド犬の掛け合わせによりスタンダードダックスが誕生し、元はアナグマ狩る為の犬種でした。
夜行性のアナグマは昼間狭い巣穴に生息している為、胴長短足という個性的な体型で狭い巣穴にもぐりこみアナグマのみならずキツネ狩りの犬としても活躍してきました。
その後さらに小さな小動物をとる為に小型化に改良され19世紀頃にはミニチュアダックスフンドが誕生しました。
20世紀頃にはミニチュアより小さな種類が生まれ、カニンヘンといいます。
ダックスの一番の特徴はなんとっていても胴長短足というユニークな体型でしょう。
耳は大きめで下に垂れる形で顔は面長、鼻の色は基本的には黒で一部レバー色や少しピンクがかった子もいます。
胴長短足ですが引き締まり非常に筋肉質な体型です。アンバランスな体型からかモタモタ歩く姿が見られます。
ダックスの種類
大きさはスタンダード、ミニチュア、カニンヘンと3タイプに分かれています。
毛質は掛け合わされた犬種によって3タイプに分けられ、
- 短毛で固く密生しているスムースヘアー
- やわらかく光沢があって長いロングヘアー
- 固く荒い剛毛のワイアーヘアー
と3タイプに分かれていますが毛質によって性格が異なります。
- 一般的にスムースヘアーは強気で頑固な性格が多い
- ロングヘアーはフレンドリーで明るく素直な性格
- ワイアーヘアーは社交的で陽気な性格
を持ち合わせていると言われています。
そして毛色のバリエーションがとても豊富な犬種でもあり、全体をほぼ黒色で覆いタン(眉)の部分に色が付いたブラック&タンやチョコレートカラーのチョコレート&タン、輝きのある単色カラーのゴールドやクリームなど毛色だけで30種類ほど存在します。
小さい時は色が濃く、成長につれて少しずつ毛色が変わっていく点も多くのファンを魅了しています。
性格は生まれつきとても友好的で遊び好きです。元々狩猟犬ということもあり何かを追いかけたり走り回ったりということがとても好みますが、時には攻撃的になったり感情的になったりということがあります。
人間に対しては友好的になる子が非常に多い傾向にあります。情熱的な性格な為、家庭で番犬として活躍する子もいるほどです。
頭が非常に良い犬種なので、曖昧なしつけ方法だとすぐに悪知恵が働いてしまいます。
小さなうちから甘やかしすぎず一貫して良い事、悪い事の区別をつけて接するようにしましょう。
ダックスの価格・かかる費用
平均12万~15万円前後で毛質や毛色等によりかなり価格に差があります。
ブリーダーから直接買う場合はペットショップから買うより少しだけ安くなる傾向にあります。
単色カラーやブリンドルという混ざり合った珍しいカラーの子は20万超えることも珍しくはありません。
初期費用は生体金額の他に、ケージやフード、トイレや給水器といったものを合わせると約3万円前後となりその他ワクチン代などがかかります。
月のエサ代は2~3000円前後といった子が多いようです。
餌について詳しく知りたい方は「売れているドッグフード・値段の違いについて」を読んでみましょう。
ダックスフンドは頻繁にカットが必要という犬種ではないため家庭でシャンプーするといった飼い主さんが多く、爪切りや耳掃除などはサロンに連れていくといった流れが多いです。
短足で爪切りを嫌がったりする子は多いので、その場合はおとなしくプロに任せた方が良いでしょう。
ダックスのなりやすい病気
一番多いのが椎間板ヘルニアです。
食欲旺盛な子が多い為、おやつやフード等を与えすぎてしまい体重が増加し、長い胴や足腰に負担がかかりある日突然歩けなくなった等という事例が約8割ほどです。
特殊な体型な為、体型維持をしっかりしていても遺伝でヘルニアになりやすい子もいるので常日頃から歩き方等をしっかりと見ておくことが重要です。
遊び好きですが、高いところからのジャンプや階段の上り下りはとても腰に負担がかかりやすい為、極力避けるの無難です。
抱きかかえる時は片方の手を脇の下に入れ、もう片方の手でお尻を支えて抱えるようにしましょう。
垂れ耳で蒸れやすい為、外耳炎になる子も多くみられます。
週に1回耳掃除をしたり、自宅でシャンプーをした際は必ず耳の中の乾拭きをするようにしましょう。
耳掃除のやり方がわからずに、綿棒を奥まで入れすぎてしてしまうと鼓膜が破れるというケガにもつながるので、迷った時はサロンや動物病院に頼るようにしましょう。
その他にはダックスは目の病気にもかかりやすいと言われており、網膜系の異常など訴える子が多い傾向にあります。
先天性の疾患で予防法は無いので日頃からのセルフチェックが必要不可欠です。
どんな犬種も毎日のボディタッチやチェックをすることで様々な異常に気付くことができたりします。
特に食欲旺盛な子は誤飲なども多い為、キッチンは立ち入り禁止にしたり、テーブルの下に人間の食べ物が落ちているということは無いようにすることが大事です。
人間が思っているよりも犬の小さな体はケガや病気の進行がはやいので注意が必要です。