フクロモモンガの病気の症状、原因、予防、対処法について。クル病、下痢、熱中症、低体温症、ペニス脱、脱毛、白内障、角膜炎、自傷行為、肥満、骨折、後躯麻痺、脱臼などフクロモモンガのなりやすい病気。動物病院を見つけておきましょう。
ペットとしての人気が上がり、フクロモモンガに対する認知度が年々高まっています。しかしながらまだ飼育方法や病気についてわからないことがあるのも事実です。
今回はその一部の紹介になりますが、病気やけがが発覚した場合にすぐ診察をしてくれる病院が近くにあるかどうかを必ず調べてください。
動物病院といっても、小動物の診察ができなかったり。モモンガなどのエキゾチックアニマルの知識が無かったり。知識があっても経験が少なく病気を見落としてしまう可能性があります。
これは獣医さんが悪いとかではなく、専門分野としてちゃんと勉強している病院をきちんと把握しておく必要があるということです。自宅で応急処置をしたら、病院で診察をしてもらってくださいね。
フクロモモンガがかかりやすい病気
クル病
フクロモモンガがかかる病気の中でも群を抜いて多いのがこのクル病です。
クル病の症状
- 骨が弱くなる
- 麻痺
- 関節の腫れ
- 骨のゆがみ
クル病の原因
- ビタミン・カルシウム不足
- 日光を浴びない
クル病の対処・予防方法
栄養バランスを整え、しっかりとお日様に当ててあげましょう。その際に注意したいのが、直射日光を当てないこと。
熱中症の原因になってしまいます。
下痢
下痢の症状
- 水っぽいもの
- 血が混ざっているもの
- 柔らかいもの
下痢の原因
食べ過ぎや、寄生虫、ストレスから下痢を起こします。脱水症状や体重の減少から弱ってしまう事があり、特にベビーの糞には注意してあげましょう。
逆に硬い便で脱糞時に苦しそうに「シーシー」と鳴くことがあります。
その場合は水分を取らせること。ふつうの水を飲まない場合はミルクやネクトン、ハチミツを少量溶いたものを与えて便が柔らかくなるようにしてあげてください。
低体温症
出典:GANREF
モモンガは非常にデリケートで、気温の変化に弱い動物です。特に気温が下がり、体温が下がると低体温症になってしまいます。
低体温症の症状
体温が急激に下がり仮死状態になります。
低体温症の原因
気温・体温が急激に下がることで発症します。
低体温症の対処・予防方法
ヒーターなどで早急に、ゆっくりと体温を上げて行きます。意識が戻ったら、ミルク、もしくはハチミツを溶いたものを与え動物病院に連れて行ってください。
意識が戻ったからといって、安心ではありません。腎不全や体力の消耗から命を落としかねません。暖かくして早急に病院に行きましょう。
ペニス脱
オスのモモンガにとても多いのがペニス脱。
ペニス脱の症状
文字の通り、ペニスが戻らなくなり出たままになってしまうことです。炎症したり、乾燥から痛みを伴うことがあります。
ペニス脱の対処・予防方法
人間の手は見えない細菌や汚れがあり、病原菌がついてしまい炎症がひどくなってしまう事があります。
そのうち戻ると思い放置していると、モモンガがかじったりして傷がついてしまう場合もあります。無理に戻そうとせず、動物病院に釣れていきましょう
脱毛
出典:爬虫類倶楽部仙台店ブログ
モモンガのオスは成長すると頭頂部がハゲてきます。その為、脱毛に気付かない場合も多いので頭頂部以外の脱毛には注意をしましょう。
脱毛の症状
- 腹部
- 目の周りなどの脱毛
脱毛の原因
- 栄養不良
- 感染症
- 皮膚炎など
脱毛の対処・予防方法
バランスの整った食事、患部の消毒・乾燥・抗生物質の投与など。
モモンガ用のネクトンを与えることで栄養不良は改善が可能ですが、感染症や皮膚炎の恐れもあります。一度動物病院に連れて行きましょう。
白内障/角膜炎
モモンガの多くがこの疾患にかかる可能性があります。涙や目ヤニが多いと感じたら一度病院を受診してください。
白内障の場合、遺伝性や加齢によるものがほとんどで完治が難しいです。
自傷行為
他の動物を飼っている方にはなじみがないかもしれませんが、モモンガは自傷行為をします。
自傷行為の症状
自分の尻尾や体などをかじる
自傷行為の原因
- ストレス
- 皮膚炎
- 外傷・ケガなどのストレス
自傷行為の対処・予防方法
モモンガがストレスをためない環境作り、清潔な飼育環境、栄養のある食べ物や好きなものを与え、充分な運動をさせる。
肥満
肥満は万病の元、という言葉があるように、モモンガも同様のことがいえます。
肥満の原因
- 運動不足
- 栄養の過剰摂取
- 偏った食事
肥満の対処・予防方法
散歩を毎日しっかりさせること。ケージに回し車を入れるものいいです。
おやつなどを好みますが、きちんと栄養バランスを考えて与えましょう。
骨折/脱臼/後躯麻痺
高いところから滑空するモモンガは骨折や脱臼、後躯麻痺の危険が伴います。
骨折/脱臼/後躯麻痺の症状
- 動かない
- 足を引きずる
- 排尿しない
骨折/脱臼/後躯麻痺の原因
高いところから落ちる、爪の伸び過ぎによって爪が引っかかり怪我に繋がります。
骨折/脱臼/後躯麻痺の対処・予防方法
定期的に爪を切る、獣医による抗生物質の投与など。モモンガに限りませんが小動物は手術が難しいので基本的に自然治癒になります。
事前にモモンガが怪我をする可能性を排除しましょう。
最後に
多くの病気が栄養不足や飼育環境からくる疾患になります。偏食なモモンガなので栄養バランスよく…というのが難しいのも事実です。
小動物用のサプリや、栄養価の高いおやつなどを上手に与えてきちんと栄養が取れるようにしてあげましょう。